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コロナ禍で実現したライブ開催。観客1名、オンラインゲーム内、バラード限定etc.

 新型コロナウイルスの感染拡大がもたらした、2020年2月末の厚生労働省からの大規模イベントの自粛要請
ライブ

以前のように観客が一体となって盛り上がれる日は来るのか…(写真はイメージです)

 これにより多くのコンサートライブがその開催を見送られ、いまやその期間も半年以上が過ぎようとしている。このような困難な状況の中でも、X JAPANのToshiサザンオールスターズなどの人気アーティストたちは、ファンの安全に配慮した特殊な形でのコンサートをなんとか実施しようと奔走し、ファンたちの心を勇気付けてきた。  前例のない状況の中行われたこうしたライブは、その様式も千差万別。だがどれも、感染拡大を助長しないために細心の注意が払われていたり、よりよく見せるための工夫が凝らされていたりと興味深いものが多い。今回は、そんなアーティストたちをコロナ禍ライブを振り返る。

サザンオールスターズ:お客さんのいない客席を生かした演出が心を打つ

 今年の6月25日に開催されたサザンオールスターズの無観客ライブ配信は、18万枚ものチケットを売り上げ、視聴者数はなんと推定50万人を超えたそうだ。会場は横浜アリーナ。「ご案内を申し上げます、公演中、立ち上がったり大声で歌う、うちわ・扇子を頭の上にあげるなどの行為は、今回のライブに限っては他のお客様のご迷惑にはなりません。それぞれの楽しみ方で盛り上がって頂ければと思います」というジョークの効いた場内アナウンスで、いよいよライブは始まった。  客席に取り付けられたリストバンド型のライトが光り出し、客席のど真ん中に聖火台を登場させるなどの観客席を利用した演出は、まさに無観客でしか見せることができないものであった。そしてメンバーの背中越しに度々映し出された誰もいない観客席と、その空間に向かって全力で歌う桑田の背中は多くのファンの心を打ったに違いない。  今回実施されたこのライブだが、その券売プラットホームがLINE LIVE、U-NEXT、オフィシャルファンクラブと、一つでは無かったことも評価するべき点だろう。このように複数の場所での購入を可能にしたことで、配信スタイルでのライブチケットを買い慣れていない人も多い、幅広い年齢層のファンへの窓口も広がったといえる。

ハロー!プロジェクト:バラード限定、感染対策徹底で観客ありライブを実施

 7月11日、12日にツアー『Hello! Project 2020 ~The Ballad~』をスタートさせたハロー!プロジェクト。観客はマスク着用と着席必須で、声援なども禁止。平常時のライブではアイドルに声援を送ったり、曲間の掛け声などを含めて楽しむものだが、今回はメンバーがチームに分かれてJ-Popなどのバラード曲をカバーする、という異例の構成をとった。これにより“じっくりと曲を聴かせる”ライブスタイルの確立を実現したのだ。  物理的な対策も怠っていなかったようで、客席は前後左右1つずつ空くようになっておりソーシャルディスタンスを確保。入場時には検温と手のアルコール消毒を徹底。またスマホで専用サイトに登録しておけば、感染者が出た場合に情報が共有されるというシステムも導入されていた。また、入退場に関しても一つの場所に人口が集中しないように、時間差で誘導し、完璧な動線が引かれていたという。  以上のように細心の注意が払われたツアーは、公式サイトによると11月まで全国各地で続くようだ。コロナ禍において、いち早く徹底された対策のもと、有観客コンサートを実施したことに対してファンからは喜びと感謝の声が挙がっている。
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オンラインゲーム内でライブ開催
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