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トランプ大統領が「破産した不動産王」から学んだ教訓とは?

人物の影響によって初めてわかること

 そんなトランプも「勢い」をなくしたことがあります。1980年代後半に不動産市場が崩壊した際、彼は92億ドルの負債を抱えました。この頃について、彼は「集中力をなくしていた」と回想しています。具体的には、服に興味があるわけでもないのに、ヨーロッパへファッションショーを見に出かけたりしていたそうです。  その結果、不動産市場の変化を察知できず、膨大な負債を抱える羽目になりました。その後、復活して再び大きな財産を築きましたが、「駆け出しの頃を同じくらいに懸命に働いている」と言います。そうした経験をしているからこそ、「勢い」の大切さが身にしみてわかるのです。 「勢い」や「惰性」には形がありません。なぜなら、それは心の出来事だからです。心の出来事は人との結びつきに着目することでしか、認識できません。このことは「勇気」や「自信」や「情熱」にも当てはまります。  ただ「勇気を持とう」と考えるだけでは、勇気は持てません。ただ「自信を持とう」と考えるだけでは、自信は持てません。ただ「情熱を持とう」と考えるだけでは、情熱は持てません。そうした心情は人との結びつき、つまり「人物の影響」について考えることで、はじめて自分の胸にこみ上げてくるのです。  トランプの体験は平たくいえば「同業者の失敗談」です。不動産ビジネスや大富豪以外でも、同業者の失敗を知って、身につまされる思いになることはよくあります。その心情こそが決断や行動のきっかけになります。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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