トランプ大統領が不動産に自分の名前をつけるワケ
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第221回
ドナルド・トランプは大統領になる以前は、マンションやゴルフ場を開発する不動産王として知られていました。その半生を綴った自伝はアメリカで300万部のベストセラーになっています。
トランプが開発したマンションやゴルフ場には、彼の名前がつけられています。最も有名なのがニューヨーク5番街にあるトランプタワーです。それ以外にもワシントンにあるトランプ・インターナショナル・ホテル、ロサンゼルスにあるトランプ・ナショナル・ゴルフクラブなどが有名です。
彼はなぜ自分の不動産に、自分の名前をつけるようになったのか。人は誰かに心を揺さぶられることで、決断や行動ができるようになります。トランプが影響を受けたのは、彼の友人です。
トランプは初めて自分の名前を冠したトランプタワーに、もともとはティファニータワーという名前をつけようとしていました。動機は単純で、自分のビルの隣に有名宝石店『ティファニー』の店舗があったからです。
ところが、その話を友人にしたところ、その友人が「自分のビルなのに有名宝石店の名前をつけることもないだろう」と言いました。この友人の言葉をきっかけにして、トランプは「トランプタワー」と名付けることにしました。
この時のトランプの心情は「当然」です。彼は友人の「自分のビルに他人の名前をつけなくてもいいだろう」という意見に対して、「もっともだと思った」と振り返っています。このように当たり前に気づくと、価値観が一変して、今までと異なる決断や行動ができるようになります。
私たちが悩むのは、「複雑で難しいこと」がわからないからではなく、「シンプルで簡単なこと」に気づかないからです。そして、その当たり前に気づかせてくれるのは他人です。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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