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トランプ大統領が不動産に自分の名前をつけるワケ

「人の話を聞く」のは難しい

 トランプというと、「人の話を聞かない強引な人物」というイメージがあるかもしれません。しかし、もし本当にそんな器の小さい人物だったとしたら、ビジネスで財を成すことはできなかったでしょう。彼の体験談に触れると、「他人の話はよく聞く。しかし決めるのは自分だ」と考えているのがよくわかります。  何かを成し遂げるには、こうした態度が不可欠です。しかし、大抵は「他人の話を聞いて、他人の言いなりになる」か、「自分一人で考え込んで、堂々巡りになる」かのどちらかになりがちです。そうならないためには、「他人をヒントにすること」と「自分なりの答えを出すこと」の両方が必要なのです。  仕事や勉強や運動で、「こうした方がいい」とか「こうすべき」といった理屈をいくら考えても、決断や行動に結びつくような納得感は生まれません。理屈ではそうした方がいいとわかっていても、「人物の影響」がなければ動けないのが人間です。  トランプはもともと自分の名前をブランドにするつもりはありませんでした。しかし、現在では自分の名前をブランドにすることで大きな利益を上げて、さらに「自分をブランド化し、自画自賛せよ」とアドバイスしています。  トランプタワーが竣工したのは1983年です。最近では、ワシントンの中央郵便局を改装したトランプ・インターナショナル・ホテルが2016年にオープンしました。彼が自分の名前をブランドにすることは33年も続いています。このように「人物の影響」は年単位の時間をかけて奥深く作用し、人生全体を形作ります。  トランプの体験は平たく言えば、「発想のヒント」です。そして、そのヒントとは他人の意見です。「いま自分はこんなことを考えているんだ」と友人に話す価値は計り知れません。それが一生を変える可能性すらあるのです。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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