スポーツ

「日体大コール」の立役者“メンディー兄貴”。現在は社会人アメフト選手に

2020年の隠れたブーム『日体大コール』の主役はパナソニックの社会人アメフトチームに入っていた

 2020年、4年前にTwitterに投稿されてネットを大いに賑わせた「日体大コール」動画の人気が再燃している。今年9月時点で、本家がアップし直したYouTubeにおける公式動画の再生回数は約160万回。コラ動画や関連動画の再生回数を合算すると1000万回再生を優に超える。
日体大コール

日体大コール動画のキャプチャ

 合いの手の「うっ!」というリズムの良さと、「日体だ~い!」と音頭を叫ぶ圧倒的迫力は一度聞いたら忘れがたい。この動画で「日体大コール」の音頭を取り、動画の“顔”とも呼べる存在が通称“メンディー兄貴”ことイグエ ケリー 祥一さんだ。  今回、現在は企業勤めの傍ら社会人チームでアメフト選手として活躍し、さらにはYouTuberとしても活動しているというイグエさんにインタビューした。ネットで“本物の陽キャ”と称される彼の現在と素顔に迫った。

「日体大コール」との運命的な出会い 社会人チームでアメフトをするまで

 ナイジェリア人の父親を持つイグエさんは、東京都練馬区の出身。中学、高校と私立の全寮制の学校に通い、軟式野球部に所属。その後、体育の教員の免許を取得するため日本体育大学に入学した。大学で硬式野球部に所属したいというのも、彼が入学を決めた理由の一つだった。
イグエケリー祥一さん

ZOOMで取材に対応してくれたイグエケリー祥一さん

「野球は小学校3年生から始めました。高校、大学でのポジションはサード。それでも、憧れた大学の硬式野球部では、すぐに練習についていけなくなってしまいました。大学の練習は辛かったですね……。高校生のときは軟式野球部だったし人数も少なくて、のびのびとやっていたんで(笑)。結局、硬式野球部にいた間は、一軍から三軍があるなかでずっと三軍でした」  そんな彼に大学2年生の春、転機が訪れる。アメフト部のコーチからスカウトを受けたのだ。当時を振り返りイグエさんは以下のように語る。 「スカウトを受けたというのも入部に踏み切った理由の一つですが、実は野球部に所属していたとき、アメフト部の練習を見たことがあったんです。ちょうどアメフト部がウォーミングアップをしていたときでした。偶然、そのときに聞いた掛け声が『日体大コール』で。変な話ですけど、それを見て『格好いいな』って思ったんです」  アメフト部との出会いは、彼を一躍有名にする「日体大コール」との出会いでもあった。「元々アメフト自体に興味があったわけではなかった」と語るが、それでも日々の練習を積み重ねること1年、60人を超えるメンバーの中からレギュラーの座を掴み取り、大学3年生の夏ごろから試合に出場できるようになった。そこから、アメフトを心の底から好きになっていったという。
次のページ
「日体大コール」の裏側
1
2
3
4
XリーグのURLはこちら→https://xleague.jp/

おすすめ記事