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人格は【ネコポニー】で形成される?千原ジュニアを生み出した幼少期の知られざる過去

―[大J林]―
【残念な〇〇】、【捨て左折】など、数々の造語を量産してきたお笑い界の鬼才・千原ジュニアによる辞書風エッセイ『大J林(だいじぇいりん)』が2020年12月18日発売決定。 『週刊SPA!』誌上にて3年3か月を費やし編み出された「明日使いたくなる新語・造語」から220の語句を厳選した全632ページの大著だ。発売を記念して、本書の一部を特別公開! 大J林

『ネコポニー』

【ねこぽにー】トラウマほど強固ではないが心理的に強く影響を与えるような経験。トラやウマほど猛々しくないことが語源  折りたたみ自転車を買ったんですよ。  というのも、よくキャンプに行くのですが、僕が持ってるキャンピングカーはでかいし、僕しか運転できない。そのため「氷が欲しい」とかキャンプ場でのちょっとした買い出しのために購入したのですが、これが便利だし何より楽しい。  先日、家の近所を折りたたみ自転車でウロウロしていたらやっぱり楽しくて、ずっと乗ってたんです。すると、天津・木村にばったり会い「何してんすか?」と言われたり。  さて、トラウマほど大きな出来事ではない小さな経験、それを僕は【ネコポニー】と呼んでいるのですが、そんなネコポニーの積み重ねで人間って形成されていると思うんですよ。  例えば初めて付き合った彼氏が電気をつけたままセックスする人だったら、それを普通だと思うだろうし。逆に布団をかぶったままする彼氏だったら、かぶったままじゃないと恥ずかしいとなるでしょう。性癖までいかないまでも、これらはちょっとしたネコポニーだと思うんです。  僕が小学2年生のとき親父はダルマセリカと呼ばれるトヨタの名車に乗っていて、子ども心に「かっこええなあ」と思っていました。しかし、ある日突然「ファミリアに買い替える」と言いだして。ファミリアといえばゴリッゴリのファミリーカーですし、そこには何の思想も趣もありません。当時、ちょうどサンルーフが出たころだったので、せめて「サンルーフのついてるファミリアにして」と頼むも、「そんなもん、1回2回やったらすぐ飽きるわ」と、普通のファミリアに。  僕は幼心にも「マジで遊び心がない。こんな大人にはなりたくない」と思ったのでした。このネコポニーから、キャンピングカーや折りたたみ自転車で遊ぶようになったのです。  あと、おばあちゃんの家に向かう途中、右に曲がると山なりになっていて、また国道に戻るという道があります。僕はその山なり道でのジェットコースター感を味わいたく「右入って! 右入って!」と頼んでも、親父は一回も入ってくれない。  だから僕は免許を取ってすぐ、その起伏を自分で体感しにいきました。これは少し強めのネコポニーですからサーベルキャットポニーぐらいでしょうか(笑)。

小学3年生のころに植え付けられた【ネコポニー】

 小学3年生ぐらいのとき、神奈川の親戚一家が京都のおばあちゃんちに来たときのこと。その親戚一家が帰京する際、夏休みだったので僕も一緒に神奈川に遊びに行くことになりました。  そのため帰りは、人生初のひとり旅。新横浜から京都までは新幹線、そこから山陰本線で福知山まで帰るのですが1時間半もかかります。  この乗り換えが9歳の少年にとってはかなり難関で。親戚のおじさんが発車時刻を書いた紙を渡してくれたのですが、少し離れたホームにも同じ時刻に発車する電車が見えます。 「もしかしてあっちか!?どっちや?もうええわ!」  ドキドキしながら電車に飛び乗ったのですが、結果それが合ってて無事に福知山まで帰ってこれたのでした。  しかし、家に帰って改めて紙を見てみたら、裏に「○番線のホーム」と事細かに書かれてあったのです。でも僕は表の発車時刻しか見ていなかったため、 「危ないとこやった。こっちや!って乗ったら合ってたわ」  と僕は楽しい話として喋ったのに、オカンは、 「大人のいうことちゃんと聞かんと、ホンマえらい目にあうで!!」  とグワーっと怒ってきたので、「え、噓やろ!?」と思って。楽しい話も、聞く人によっては違う話になってしまう。  以来、このネコポニーの経験から、僕は人の話を聞くときは面白くなるように聞こうと心がけるようになりました。  そういえば、このとき福知山駅まで親が迎えに来てくれたとき、すでにファミリアでした。ネコポニーが2匹、それってもうネコバスやん!(笑) <取材・文/大J林編集部>
―[大J林]―
<著者プロフィール>

’74年3月30日、京都府生まれ。15歳で実兄せいじと千原兄弟を結成。現在は『にけつッ‼』(読売テレビ)、『世界くらべてみたら』(TBS)、『千原ジュニアの座王』(関西テレビ)、『千原ジュニアのヘベレケ』(東海テレビ)、『千原ジュニアと九州で人気番組を創る番組』(九州朝日放送)、『ABEMAニュースショー』(ABEMA TV)など数多くの番組にレギュラー出演中。 YouTubeチャンネル『千原ジュニアYouTube』、『ジュニア小籔フットのYouTube』も配信中。『週刊SPA!』誌上では直筆4コマ漫画「囚囚囚囚」を連載中

大J林

『残念な〇〇』、『捨て左折』など数々の造語を生み出してきた奇才・千原ジュニアが放つ辞書風エッセイ



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