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『呪術廻戦』伏黒恵はなぜ虎杖悠仁を見殺しにしなかったのか?

マインドレコーディングとは?

 信念を持つには、「テーマを決める」「ヒントを集める」「エピソードを思い出す」「フレーズを作る」「アウトプットで確かめる」という5つのステップがあります。私はこの仕組みを『マインドレコーディング』と呼んでいます。  伏黒の場合、「善人だった義姉の昏睡」というアクシデントがきっかけで、「不平等に人を助ける」という信念を持っています。そのため、あらかじめ定めていたテーマや、集めていたヒントなどはありません。  そのかわり、伏黒は「不平等に人を助ける」という信念自体をテーマにしています。そしてこのテーマについて、「義姉に似た境遇を持つ虎杖」をヒントにして、「義姉の昏睡」という体験を改めて思い出し、「不平等に人を助ける」という信念を強くしています。このように信念は一度見つけて終わりではなく、その信念の源となった体験を繰り返し思い出して、強化あるいは修正していくものです。  伏黒は自分と義姉の間に、「相手を選ぶ」という共通点を見出しています。普段当たり前のように一緒に暮らしている家族に対して、私たちは赤の他人に対するものとは比べ物にならない強い感情を秘めています。ただ、その秘めた感情を自覚できるのは、伏黒のように家族に異変が起きた時がほとんどです。当たり前が当たり前でなくなるほど、心を揺さぶられることはありません。  伏黒の「呪術師」は一種の職業です。そして職業に対する信念は、その人の社会との接し方を決定しています。この社会との接し方の基本を、社会の最小単位である「家族」に発見するのは自然な成り行きです。仕事とプライベートの間には確かに仕切りがありますが、自分が育った家庭環境によって仕事観が形成されるのもまた確かです。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

人生を変えるマインドレコーディング

人はなぜ続けることができないのか? 続けるには「信念」が必要だ!

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