更新日:2021年03月01日 20:23
お金

借金500万円男の逆転策は競馬。フェブラリーSに天才軍師を迎え入れた結果

欲目

 日曜日。もうクレジットカードが使えなくなり、裁判所に債権が移管されてからメイン口座への引き落とし攻撃が止まっていた。これでネットで競馬を買える。このご時世だからやっぱりWINSは開いていなかった。  もう買い目は決まっている。1着カフェファラオ、2着に他の候補の8頭を入れた馬単8通り、それを3,000円と少しずつ。もう勝てる気しかせず、早く買ってレースを待ちたかった。  オンラインで馬券を購入する時は購入直前にオッズがわかる。最大100倍近いオッズを見てふと思ってしまった。 「絶対にこの勝ち方なら3連単にすればもっと勝てるのでは?」と。  目指すならより上を目指したい。結局馬単で30万手に入れたところで400万近い借金は返せない。担当は競輪で20万円負けた。僕が彼の墓の前に供えるべき花は「4万円」「大勝利」この2本ではないだろうか?  ドラマを見せてやる。僕は軍資金のうちの半分を3連単に注ぎ込むことにした。ここで馬単の8通りのうち半分を3連単に回すことになる。カフェファラオに追走する2着の馬。どの馬も甲乙つけがたいが、アルクトス、サンライズノヴァ、ワンダーリーデル、ソリストサンダーだ。 買った馬券 買った馬券 3連単で100万円勝てるような組み合わせを無理矢理作り、勝負の時を待った。やはり勝つといえば100万円からだろう。毎月末に1,000円も残らない貧乏人は、かつての記憶が呪いとなって100万円以上の勝ちでないと満足できない体になってしまった。井戸の中で他の蛙に海の広さを語る。そういえば大学受験の時も同じことをしていた。  だが今回はデータが味方だ。このアレンジによって30万が100万になるかもしれない。  レースが始ろうとしていた。きっちり3万円買った僕に隙はなかった。カフェファラオが飛んだらもう仕方がない。博打で大事なことは「信じる」ただそれだけだ。

レーススタート

 ファンファーレの後、ゲートが空いた。競馬をちゃんと見出してからまだ半年も経っていない。どうしても芝の方が立派に見えてしまうので、これがG1のレースには見えなくて最初はなぜかヘラヘラして見ていたが、カフェファラオは最初から馬群を抜いて前から3番目につけていた。 「カフェファラオは馬群に揉まれると弱くて」  SPA!のデータ競馬マンの杞憂の言葉が、今となっては完全に追い風になった。馬群を抜けたカフェファラオに敵はいない。  それほどぶっちぎりで走る馬がいないままレースは進む。ドラマチックな競馬ばかりを見ていたせいでいつ終わるのかもわからなくなっていた。1,600m。競輪選手よりも短い距離を馬が走るので当然展開は早い。
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結果
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フィリピンのカジノで1万円が700万円になった経験からカジノにドはまり。その後仕事を辞めて、全財産をかけてカジノに乗り込んだが、そこで大負け。全財産を失い借金まみれに。その後は職を転々としつつ、総額500万円にもなる借金を返す日々。Twitter、noteでカジノですべてを失った経験や、日々のギャンブル遊びについて情報を発信している。 Twitter→@slave_of_girls note→ギャンブル依存症 Youtube→賭博狂の詩

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