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“マッチングアプリでモテそう”。中型バイクの免許取得を目指した40歳独身男

腕の骨を折る

骨折 案の定、3回目の路上教習で腕の骨を折る事故を起こしてしまう。 「バイク自体には乗れるようにはなっていたのですが、慣れないS字クランクで曲がり切れずに肘を下にした状態で転倒しました。痛いとは思ったのですが、まさか骨が折れているとは思いませんでした。その日は教習を止めて病院に行きました。レントゲンを撮ったら、左腕の肘の不全骨折」  聞きなれない骨折だが、完全には折れていない種類のものだったとか。手術や入院は必要ではないが、日常生活は不便だという。 「重い荷物を運んだりできないため、職場では素直に骨折したことを伝えました。恥ずかしかったですね。あと、しばらくは飲酒ができなくて、唯一の楽しみだったお酒も今は我慢しています」

ガールズバーの子からの「免許取れた?」メッセに

 田中さんは彼女はいないものの、通っていたガールズバーにお気に入りの子がいた。そこの子に自慢するためにも、教習所に通い始めたと話す。 「彼女にかっこいところを見せようと思って、“バイクの免許を取りに行っている”とメッセしていました。しばらくして、“免許が取れた?”という連絡が来たですが、まだ取れていないので“仕事が忙しい”と言ってごまかしています」  バイクはまだ未購入だが、教習には自分のヘルメットが必要なため、高価なヘルメットやグローブを購入済みだという。 「10万円ほどするブランド物のヘルメットや、グローブを購入しちゃったんです。それを見て、バイクでツーリングしている風景を想像しています。でも実際の路上で運転できるようになるには、まずは免許取得が先ですね…。でも、免許が取れても路上で運転するとなると、まだ怖いっていう気持ちの方が大きい。やっぱり40過ぎてからなにかを始めるのは大変だって気づきました」  そう語る田中さん。何事も遅すぎることはないという風潮もあるが、運動神経だけは過信はしない方が良いようだ。<取材・文/阿佐ヶ谷蘭子>
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