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コロナの自粛要請を蹴って営業を続けたパチンコ店のその後/コロナ禍の日本

―[コロナ禍の日本]―
 コロナ禍のまま2度目のゴールデンウィークに突入。これまで取材してきた新型コロナの影響が直撃し困ってる人々を今一度振り返りたいと思う。2020年11月4日掲載記事より、コロナの自粛要請を蹴って営業を続けたパチンコ店のその後を取材した。
パチンコ記事

当サイトでも自粛要請に従わず営業を続けたホールにパチプロが出向き、その状況を報じた記事が大きな反響を呼んだ。だが、その裏では切実な経営状況があった

営業自粛は死を意味した

 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言発令から、この10月で半年が経った。今でこそパチンコ業界へのバッシングは沈静化した感があるが、宣言発令直後のそれは、まさにスケープゴートであったといえるだろう。当時、世間からの非難を覚悟の上で営業を続けたホールは、何を考えて営業を続けたのだろう。当事者に話を聞いた。 「宣言発令直後にはゴールデンウィークという、年末年始やお盆期間に並ぶホールにとっての繁忙期が控えていましたよね。ここで休業するのは、我々のような弱小店といわれるような経営状況のホールにとって、廃業とイコールになる可能性が高かったんです。だから大手チェーンを中心に休業する店舗が相次ぐなかでも、営業を続けようと決断しました。店を守りたいという強い思いがあり、そうすることで従業員の雇用も維持できるし、さらにはその家族の生活も守れますから。  もちろん家族に高齢者がいるような感染のリスクを避けたいという従業員には、休んでもいいよと伝えましたし、店内の感染対策は万全を期しての営業です。それでも連休直前になるとテレビ局のスタッフなんでしょうね、大きなカメラを抱えた人の姿が目立つようになり、さすがに店内にまでは入りませんでしたが、お客様にインタビューするようになりました」  当時を振り返って話をしてくれたのは、都内にある某ホールの幹部社員だ。彼によれば営業を続けた裏には、従業員の雇用と生活を守るためという側面が強かったという。だが、世間はそうは思わなかった。連日のテレビ報道などで、ホールだけでなくやって来る客も悪人扱いされたのは記憶に新しい。 「ニュースを見たら、まるでお客様が悪人のように流しているんです。当然、営業している私の店についても法律を守らない悪の存在といった感じで流されていました。これはもう、本当に悲しい気持ちになりましたね」

営業を自粛する法的根拠もクラスターもなく……

 幹部社員は絞り出すように言葉を続けた。実際、パチンコホールに営業自粛を強制する法律はなく、報道のほとんどは、みんな我慢しているのに自粛に逆らうことはけしからんという風潮に乗ったものであった。事実、パチンコ店からは今に至るまでクラスターは出ていない。 「ゴールデンウィーク中には自治体の担当者が様子を見に来られたり、また、自粛警察っていうんですか、そういう方たちからのお叱りの電話もたくさん受けましたね。店名が自治体のホームページに公表されてからは電話がなりっぱなしになったりもしましたけど、直接の監督官庁である警察庁からは特に何も言われなかったんです。言い訳じゃないですけど、つまり法的にはなんら悪いことをしているわけではないと。実際、落ち着いた今になってあのバッシングはやり過ぎだったと流れになっていますし、そもそもホールでクラスターは起きていないんですから」

売上げは上がったが大手ホールから嫌味を言われる

 では、売上げの面ではどうだったのだろうか。実際のところ、他店が休業するなかでで営業を続けたことで、確かに稼働はいつも以上に上がったという。 「休業している近隣店舗の店長が何度か様子をチェックしにいらっしゃいましたね。『ウチのお客様の顔がチラホラ見えますね』なんて嫌味っぽい感じでいわれました。でもそのホールが営業を再開したら、以前と同じですね。大手で資金力があるからか、再開後はかなり玉を出していたみたいですし、やはり弱小店では太刀打ちできないなと。それでも低空飛行ながら、この先も営業できそうですし、結果的には休業しなくてよかったかなと思っています」  宣言中に休業したまま廃業という道を選んだホールも多いなか、今なお営業を続けられているのは休業しなかったからだというのが幹部社員の意見になる。ただ、宣言が解除されて状況が回復したかといえば、そうではないのが現実だ。
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低空飛行が超低空飛行になる
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