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コロナの自粛要請を蹴って営業を続けたパチンコ店のその後/コロナ禍の日本

低空飛行が超低空飛行になる

パチンコ店

写真は9月、平日の昼間に撮影した都内の某ホール。新台導入2日目だったのだが、客付きはまばら。1円パチンココーナーだけが盛り上がっていた(写真/編集部)

 パチンコ業界紙の記者によれば「宣言前と後ではほぼ全てのホールで稼働が落ちてます」という通り、宣言前の8割程度の稼働に戻っていればイイ方だというのが、今の現状だという。 「感染を他人事だと思っているような若い人はほとんど戻ったみたいですが、リスクが高いといわれる高齢のお客様は全然です。本人が行きたいと思っても家族に止められたりしているようなんですが、特に昼の稼働はそういうお客様に支えられていた部分が大きいですから、もともとの低空飛行がさらに低くなった感じですね」  さらに業界には大きな“北風”が吹こうとしている。稼働を支えていた人気機種の撤去が迫っているのだ。これを機に廃業を考えるホールが続出するのでは……と、幹部社員はみている。 「11月にはホールにとっての貯金箱といわれているパチスロ機(注・ミリオンゴッド―神々の凱旋―)が撤去されてしまいます。代わりに導入する機種がそれだけの利益をもたらしてくれるはずもなく、このタイミングで廃業を決断する店舗も多いのではないでしょうか。またそこを耐えたとしても、年末年始の繁忙期で抜くだけ抜いてという考え方もありますよね。これはコロナ禍に関係なく、昨年くらいから予想されていたことだったんですが、コロナでさらに廃業ペースに勢いがつくのは間違いないですね」

コロナは「終わりの始まり」

 実際、幹部社員の働くホールでも会議の席で廃業という話も出ているという。それでも頑張ろうというのは、冒頭の話の通り従業員の生活があるからというのが大きい。 「年々ファン人口が減り続けるなかで、ホールは銀行からの融資も受けにくくなっています。業界の中にいる自分としても未来は明るくないなと思っているんですから、それは仕方ないことかなとあきらめてもいます。だからこそお金の流れを止められず休業要請に従えなかったという面も大きかったんです。今となっては、それも延命にしかならなかったのかもしれませんが、でも半年でも従業員を守れたのには意味があったはずですし、頑張れるところまでは頑張りたいですね」。  コロナによる倒産を防ぐため、現在は無利子無担保での緊急融資も積極的に行われており、これで一息ついたという事業者も多いだろう。ホールでもそういうところは少なくないが、いざ返済が始まったらどうなるのか。コロナ禍に加え利益率が高い旧規則機の撤去など、まったく先が見えないホールにとって、これから始まる緊急融資の返済開始は、終わりの始まりになる可能性が極めて高い。 「何か大きな災いがあると、その度に矢面に立たされるのがパチンコなんですよ。東日本大震災の時もそうでしたし、そこからファン離れが止まらなくなりました。今回のコロナ禍もそうなるのかと考えたら、頑張ったところでどうなるのかとむなしくなることさえあります。ただ好きで始めた仕事ですから、最後までなんとか足掻こうとは決めてますね」  娯楽の王様と言われたパチンコが、今や斜陽産業と言われるようになってしまうとは、誰が想像しただろうか。年末に向けて、パチンコ業界はさらに厳しい状況になると業界関係者は口を揃える。これから先、パチンコはどうなっていくのだろうか。 取材・文/キム・ラモーン 【関連記事】⇒営業を続けるパチンコ店にパチプロが突撃取材。ボッタクリ状態に絶句
―[コロナ禍の日本]―
25年のキャリアを持つパチンコ攻略ライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞など幅広い分野で活躍する。
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