更新日:2021年09月17日 12:23
お金

セクシー女優・波多野結衣の作品も1.63億円売上で話題。「NFT」の可能性と課題とは

実際にNFTで儲けるにはどうすればいいのか?

 では、NFTは本当に儲かるのだろうか? 出品者や投資家の目線で考えていこう。まず、アーティストやクリエーターの場合だ。今までアーティストがデジタルデータで収益を上げるには、データの同一コピー販売や(Kindleの本やiTunesでの楽曲販売など)、サブスクへの提供対価(Spotifyなどへ楽曲提供)、もしくは無料公開での広告収入(YouTubeで公開など)という方法が主だった。それがNFTの活用によってデジタルデータに固有価値をつけて売れるので、新たな販売方法が期待できる。 [総力大特集]儲かる仮想通貨 また、ブロックチェーン技術を活用してNFTが二次流通、三次流通した際にも、ロイヤルティをアーティストが受け取るようなプログラムも可能だ。なによりNFTは暗号資産で決済できるため、世界の市場で販売できる。アーティストにとってはいい話ばかりだ。

まだまだ「買う側」のハードルが高い

 しかし注意すべきこともある。それはまだまだ「買う側」のハードルが高いことだ。現状、多くのNFTを購入するにはイーサリアムなどで決済し、仮想通貨ウォレット「メタマスク」で保管するなど、一定の暗号資産リテラシーが必要になる。  つまり今NFTを買っているのは、暗号資産に詳しい限られた層だけで、圧倒的に買い手が少ないと思ったほうがいい。NFT化すれば何でも売れるという状況ではなく、ちゃんと買える人に知らしめることができるかがカギになる。そこがうまく攻略できれば儲けることはできるだろう。  次に、投資家目線で考える。将来価値が上がりそうなNFTを安価で購入できれば、その売却益で儲けることもできる。ただ注意すべきは流動性だ。NFTはいわゆるビットコインのような暗号資産でもなければ、株のようなアセットでもない。そのマーケットサイズはNFTによって異なり、NFTの発行体がアーティストであればそのファンコミュニティ、ゲームであればそのゲームのユーザー、と限定的で小さい。  投資として考えるには、現状ではリスクが高いだろう。個人的には投資というより、いわゆるファングッズを買うような気持ちでNFTを買うのがオススメだ。
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いくつかの課題
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