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『テイルズ オブ』シリーズの新作登場。懐かしの初代と2作目を振り返る

シリーズ25周年記念作が発売

『テイルズ オブ アライズ』 PS4、PS5、Xbox One、Xbox Series X/S、PC/バンダイナムコエンターテインメント/9月9日発売
01アライズ

自由を求め蜂起する主人公たちの戦いを描く『テイルズ オブ アライズ』公式サイト

 9月9日に人気RPG『テイルズ オブ』シリーズの本編(マザーシップタイトル)としては5年ぶりとなる完全新作『テイルズ オブ アライズ』がリリースされます。「継承と進化」を開発コンセプトに掲げた、『テイルズ オブ』シリーズの25周年記念作という位置づけです。  というわけで、今回はシリーズの礎を築いた初代『テイルズ オブ ファンタジア』(スーパーファミコン/1995年)と、2作目『テイルズ オブ デスティニー』(PS1/1997年)を振り返ってみたいと思います。懐かしい人も多いのでは?

『テイルズ オブ ファンタジア』

ナムコ/スーパーファミコン/1995年
テイルズ オブ ファンタジア

シリーズの原点となった『テイルズ オブ ファンタジア』を移植したPSP版の公式サイト

 初代『テイルズ オブ ファンタジア』は、1995年にスーファミで登場しました。当時はPS1やセガサターンによる次世代機戦争のまっただ中。スーファミは脂が乗り切り、前年の1994年には『ファイナルファンタジー6』が発売。また『テイルズ オブ ファンタジア』の直前には『ドラゴンクエスト6 幻の大地』もリリースされています。  RPGは群雄割拠。特に1995年はスーファミで『クロノ・トリガー』『ロマンシング サ・ガ3』『タクティクス オウガ』。PS1では『幻想水滸伝』『アークザラッド』。セガサターンでは『真・女神転生 デビルサマナー』……とキラ星のごとく名作が並ぶ、まさにRPG当たり年でした。  そんななか、『ドラクエ6』の影に隠れて静かな立ち上がりだった『テイルズ オブ ファンタジア』も、口コミでジワジワ話題となり出荷本数21万2000本を記録。アニメ的感覚を上手く採り入れたポップな雰囲気は、RPGファンに新鮮に映りました。

音もシステムも斬新なRPG

 まず驚かされたのがオープニングで流れてきた主題歌。「48Mの大容量」をうたい文句に、スーファミながら歌や必殺技のボイスといった音声面が充実し、とっつきやすさがありました。キャラクターデザインも『逮捕しちゃうぞ』『ああっ女神さまっ』の人気マンガ家・藤島康介さんが担当しています。
テイルズ オブ ファンタジア

時空を超える冒険を描く奥深いシナリオも印象に残る『テイルズ オブ ファンタジア』

 また、『テイルズ オブ ファンタジア』はキャラ同士の掛け合いがテンポ良く、パーティメンバーが魅力的なのも特徴。リアルタイムで敵味方が動く、対戦格闘のアクション要素を採り入れた「リニアモーションバトルシステム(LMBS)」も単純なターン制コマンド式戦闘と一線を画す、飽きさせない工夫でした。
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続編、テイルズ オブ デスティニー
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ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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