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時短営業しない飲食店を検索できるサイト、運営者を直撃。感染拡大の懸念は?

四度目の緊急事態宣言が発出されていた8月下旬、通常営業を続ける飲食店を紹介するサイト「飲みナビ」がオープンした。開設当時、東京都の新規感染者数が5000人前後で高止まりしていた。そうしたなか、外食や飲酒を推奨するようなサイトが開設されたのはなぜなのだろうか。

四度目の緊急事態宣言に「本当に頭に来た」

「今年7月にまた緊急事態宣言が出されることになりました。このとき、本当に頭に来たんです。だって、飲食店の営業を制限することで感染拡大の防止にどのような効果があったのか、何の検証もされないまま私権制限が続くわけですよ」  そう憤るのは「飲みナビ」を運営する株式会社パスの楜澤悟(くるみさわさとる)代表。パリッとしたスーツに身を包んだ実業家風の出で立ちで、とても“呑兵衛”には見えない。
楜澤悟

楜澤悟氏

 感染が急拡大するなかで、なぜ外食を助長するようなサイトを開設したのだろうか。その背景には、政府のコロナ対策への懐疑があったという。 「要するに、明確な根拠もないのに、何となく雰囲気で飲食店の営業を制限しているわけですよね。営業時間は短縮、そのうえ酒類も提供できないようでは、飲食店は経営が成り立ちません。アルバイトで学費を稼いでいる学生だって大変です。多くの人々に甚大な影響を及ぼす政策なのに、何となく雰囲気で決定し、だらだらと延長していることに怒りを覚えました。そこでこの状況に対抗するために、実業家である私には何ができるのか。ビジネスで行動を起こせないかと考えました」  そして誕生した同サイト。現在、1000店以上の飲食店が登録されており、エリアや料理のジャンルで検索できるようになっている。

根拠のない私権制限に反対

 楜澤代表が懸念するのは、飲食店の経営状態だけではない。 「私たちは友だちや家族と外食を楽しむ、お酒を飲みながらコミュニケーションするといった機会をずっと制限され続けてきました。戦時中とかならともかく、この程度の感染症でそれっておかしいと思いませんか? もちろん、感染したくないから外出を控えたりするのはその人の自由です。しかし、権力側が人々の行動を制限するためには、明確な事実や根拠が必要ですよね。飲食店の営業が20時までとか、酒類を提供するなら二人以下で90分以内って、一体どんな根拠があるんでしょうか?」  飲み会なんて“不要不急”じゃないかと思いがちだが、同級生と親交を深めたい大学生や婚活中のアラサーには死活にかかわる問題だ。外出制限でストレスが溜まり、たまには友人たちと飲みたいという人もいるだろう。そうした個人の行動を権力者が制限するためには、何らかの根拠が必要だという。
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感染拡大の懸念は?
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