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スマホ、コードレス掃除機etc.安いバッテリーの“出火リスク”に要注意

リチウムイオン電池がもとの火災が増加

リチウムイオン電池

燃えたバッテリーパック(画像は消防庁のサイトより)

 リチウムイオン電池は様々な電化製品で利用されている。リチウムイオン電池は、他のニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池よりも高出力、大容量なので、長年使い続けられており、広く普及している。スマホのバッテリーもそうだし、モバイルバッテリーもノートPCもコードレス掃除機も加熱式たばこもリチウムイオン電池を搭載している。  これらのバッテリーは予備だったり交換のために販売されていることも多い。ご多分に漏れず、メーカー製よりも安価なサードパーティ製が販売されているケースもある。1円でも安い方がいいと純正品ではないバッテリーに手を出すユーザーもいるだろう。  しかし、要注意。2021年1月から9月末までで、東京消防庁管内においてリチウムイオン電池からの火災が90件も起きている。これは、令和元年の102件、令和2年の104件を超えるペースとなる。  そして、純正品でないバッテリーを充電していたり、純正品でない充電器でバッテリーを充電している時に出火するケースが多いのだ。これは、価格を抑えるために、手抜き設計をしたり、セキュリティ機能を省いていることが原因。安かろう、悪かろうなのだ。

中国の電動自動車の出火は1万件以上

リチウムイオン電池 火災

他社製の充電器を使って出火したケースもある(画像は消防庁のサイトより)

 日本でも消防庁が注意喚起するほど出火が増えているのだが、中国はさらに規模の大きい被害が発生している。中国ではすでに電動自転車が3億台を突破している。もちろん、リチウムイオン電池を搭載しているのだが、その出火が問題視されているのだ。今年だけですでに1万件以上も出火しており、死亡者が出る事故も起きている。  車載バッテリーは容量が大きいので、充電に時間がかかる。そのため、夜間に充電することが多いのだが、その時に出火するので、家まで燃えてしまう火事になることが多いそう。そのため、自宅に持ち込まずに済むよう、駐車場などに充電スタンドを設置する動きもあるようだ。
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意外と知らないリチウムイオン電池の危険性
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お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる

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