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「自分のほうこそ被害者だ」と主張する人々は話を盛る傾向がある

加害者変容に必要なのは、同じ知識を持った仲間

 加害者変容が難しい最大の理由の1つは、「加害の自覚を持つことが極めて困難」なことにあります。  今回のように、実際に生じているトラブルも認識がそもそもズレていれば誰かに相談しても「それはお前悪くないよ」「そのくらい普通じゃない?」と正当化してもらえてしまうのです。  GADHAでは、加害者変容に必要なのは「知識を持った仲間である」と確信しています。このような場面においても自分達の加害性に目を向け、正当化したい気持ちや、そもそも認識を歪めてしまっていることに気づくことができるからです。  また、人は「そんなんじゃだめだ」「お前がおかしい」などと、言われたら言われたでうまく受け止めることができないものです。正しさや正論というのは、時に鋭すぎて変容には向かないことがあります。  知識を持った「仲間」に相談するもう1つのメリットは「わかる」「自分もそうです」と、そのある種の「弱さ」をジャッジするのではなくて、共感することから始めることができるからです。GADHAに集まっている全員が、加害者の自覚を持っているからです。

被害者のためのDV・モラハラを見抜くポイント

 もしかして相手がモラハラかも……と思うことは、愛する相手であるほど簡単ではないと思います。相談する相手によっては「そのくらい誰でもそうじゃない?」と言われてしまうこともあります。被害者の方も、専門機関に相談することで自分の被害を初めて言語化できるということが少なくありません。ぜひ「モラハラ 相談」などで検索し、然るべき機関に相談されることをお勧めします。

加害者のためのDV・モラハラを自覚するポイント

 自分がモラハラかも、と少しでも疑問を持っている人は、どうか知識を持っていない友人などに自己正当化可能な相談をするのではなく、それを自覚して変容しようとしているコミュニティに自分の葛藤を共有してみてください。あなたを裁くためではなく、人と幸せに生きていけるように一緒に学び変容していくために、私たちはGADHAを運営しています。
DV・モラハラなど、人を傷つけておきながら自分は悪くないと考える「悪意のない加害者」の変容を目指すコミュニティ「GADHA」代表。自身もDV・モラハラ加害を行い、妻と離婚の危機を迎えた経験を持つ。加害者としての自覚を持ってカウンセリングを受け、自身もさまざまな関連知識を学習し、妻との気遣いあえる関係を再構築した。現在はそこで得られた知識を加害者変容理論としてまとめ、多くの加害者に届け、被害者が減ることを目指し活動中。大切な人を大切にする方法は学べる、人は変われると信じています。賛同下さる方は、ぜひGADHAの当事者会やプログラムにご参加ください。ツイッター:えいなか

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モラハラ、パワハラ、DV
人間関係は“ことば”で決まる

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