恋愛・結婚

ケンカをした夫婦の「仲直りセックス」がもたらす禍根とは

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モヤモヤしたままセックスをすれば「仲直り」。果たしてそれは正しいのか?

謝罪と反省のない「仲直りセックス」

 こんにちは。DV・モラハラ加害者が、愛と配慮のある関係を作る力を身につけるための学びのコミュニティ「GADHA」を主宰しているえいなかと申します。  僕自身もDV・モラハラ加害者です。そのせいでたくさんの人を傷つけ、仕事や家庭が破綻寸前になり、ようやく自身の加害行為、それを生み出す加害的な思考・価値観を自覚しました。現在は日々自分の言動を改善しながら、妻と関係を再構築させてもらっています。  この連載では、僕自身の経験や当事者会での気づきを共有していきます。職場や家庭でモラハラに苦しんでいる方々、無自覚に加害を行っている方々の参考になれば幸いです。  先日、「激しく傷つけあった翌日、なし崩しに再開される日常。それがモラハラ家庭の風景だ」という記事が大きな反響を得ました。  謝るということを知らない加害者が喧嘩をした場合、ちゃんと仲直りするということなしに、日常が戻ってきてしまう。誰もちゃんと謝るとか反省するということを学べないで育ってしまうという内容です。  この記事について多数の反応をいただき、同時に「なし崩し的に日常を再開する加害者たちの言動」も可視化されました。僕がGADHAで見聞きしていた事例を裏付けるようなものも多数あり、今回はそれについて紹介していきます。

最も被害者を傷つける関係回復のやり方

 実際に関係に問題が生じてしまったとき、加害者はどんなふうに関係を回復しようとするでしょうか。ひたすら不機嫌を続けて被害者が謝ってくるまで待つタイプ、家に帰って来なくなったり関わりをできるだけ0にして逃げるタイプ、追い詰められれば土下座してでも縋り付くタイプなどさまざまな形があります。  今回取り上げるのはいきなりいつも通り接してくるタイプの中でも、最も被害者を傷つける「セックスをすることによって仲直りしたことにする」という加害です。  何を言っているかわからない人も多いかもしれませんが、多くの被害者がこれを経験しています。
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拒否すると「不倫しているんだろう」「風俗に行ってやるぞ」
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DV・モラハラなど、人を傷つけておきながら自分は悪くないと考える「悪意のない加害者」の変容を目指すコミュニティ「GADHA」代表。自身もDV・モラハラ加害を行い、妻と離婚の危機を迎えた経験を持つ。加害者としての自覚を持ってカウンセリングを受け、自身もさまざまな関連知識を学習し、妻との気遣いあえる関係を再構築した。現在はそこで得られた知識を加害者変容理論としてまとめ、多くの加害者に届け、被害者が減ることを目指し活動中。大切な人を大切にする方法は学べる、人は変われると信じています。賛同下さる方は、ぜひGADHAの当事者会やプログラムにご参加ください。ツイッター:えいなか

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