更新日:2021年12月27日 07:20
カーライフ

燃費が悪いクルマは損って本当? 車両価格と合わせて徹底試算した結果

結局、「燃費が良い中古車」がコスパ最強か?

ベンツ クラウンターボ

燃費が良いベンツと、燃費が悪いクラウンターボ

 中古プリウスは、総額55万円で買って、20万円で売却という想定。E320CDIは、固定維持費+整備代として年30万円程計上しました。燃料代だけだと、プリウスが年86,111円、E320CDIが年97,692円と、どちらも燃費20km/Lで走る最新軽自動車(年77,500円)と大差ないといえます。しかし、本体代や整備代が大きな影響をもたらした結果、それらの“5年乗った総額”は大きく変わってしまうのです。  ちなみに私が乗っているW140を同じように計算してみたら、月間73,448円でした。私の実体験から、固定維持費+整備代は年60万円。燃費は6km/Lなので、圧倒的に高い計算結果となっています。  先の中古クラウン(トヨタ3年保証付き)が月間30,476円、Nボックスが月間34,106円だったわけですから、やはり「実質消費額が安価、かつ維持費も安価、さらに燃費も良い」という中古プリウス(3年保証付き)が最も安い結果となっています。  ですから、本当にケチりたいのであれば、「単に燃費が良い」だけでなく、「実質消費額」と「整備代」にも着目しなければならないのです。  逆に、私のクラウンエステートの事例のように、燃費は悪くても、かかる費用は、最新軽自動車よりも安価という場合もあるため、「燃費」だけに着目しても、お得な結果を導き出せるとは限りません。

月間費用でランキングにしてみると…

新車Nボックスのセルフ見積りの結果詳細

 最も燃費を気にしたい場面は、レンタカーだといえます。なぜなら、レンタカーはその名の通りレンタルであるため、本体価格や整備代を考慮する必要がないからです。また、年間2万km以上走る方や、企業のように複数台走らせるといった場合には、もちろん燃費は重要だと思います。ただ、そういった例は、多くの個人には当てはまらないでしょう。  実際、年1万km走行の想定で、月間費用が安いランキングは以下の通り。 1位:プリウス(中古3年保証) 2位:クラウンエステート(中古3年保証) 3位:Nボックス(新車) 4位:E320 CDI  それが、年2万km走行となると、以下のようになります。 1位:プリウス(中古3年保証) 2位:Nボックス(新車) 3位:E320 CDI 4位:クラウンエステート(中古3年保証)  こうして計算してみると、年間1万kmぐらいしか走らないといった場合は、最新軽自動車と同額程度の予算で、20年落ちの燃費が悪いクラウンに乗ることが可能だといえます。ケチな私といえども、自分で乗るのであれば、この中だとやはりクラウンが良いと思った次第です。 <文/斉藤由貴生>
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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