更新日:2021年12月28日 15:40
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中央競馬の総決算「ホープフルステークス」。カギを握るのは「ディープインパクト産駒」か

後の皐月賞馬を見極めるレース

 最後は人気競馬予想家の安井涼太氏だ。安井氏は数少ない出走履歴からホープフルSに適性がありそうな馬を探し出してくれた。  17年よりG1に昇格して、中距離路線の2歳チャンピオンを決めるレースとして確立されたホープフルS。1番人気が4連勝中と結果を残しており、さらに近3年は1~4番人気以内で上位決着と波乱の余地が少ないレースです。2歳戦ですから各馬の適性など全てを見せているというケースは少ないので、現時点で見せている素質が最大の強調材料になるレースといえるでしょう。  ホープフルSのポイントについて解説すると、中山競馬場の内回り2000mということでレースの道中3ハロン換算タイム36.6秒-上がり3ハロン36.4秒とギアチェンジがほとんど発生しないレースとなっています。ラスト3ハロン内での最速ラップも11.5秒が近4年で最速となり、トップスピードが問われるレースにはなり辛いといえるでしょう。  そのため、同コースの皐月賞を制したサートゥルナーリアが日本ダービーは敗れ、ダノンザキッドは距離短縮しマイルCSで好走、極めつけはタイムフライヤーがダートで活躍しており、コントレイルを除き3歳以降はギアチェンジが必要なレースに対応できなかったという点は懸念すべきでしょう。皐月賞向きの馬を探すレースです。

現時点の優れたパフォーマンスを示したのはこの2頭!

 まずは現時点で示しているパフォーマンスを見たうえでプラスアルファとしてギアチェンジしなかったレースでの好走経験があれば加点というスタンスでいきます。現時点で注目している2頭は…… キラーアビリティ  朝日杯FSで3着に好走したダノンスコーピオンが制した萩ステークスでクビ差の2着に好走しました。このレースはレースの上がり4ハロンタイムが45.5秒と非常に速く、長く良い脚を使えたことの証明となります。小回りコースの小倉競馬場でも勝利しており、後の皐月賞馬を多く輩出しているこのレースの傾向を踏まえてもイメージに合致します。 サトノヘリオス  新馬戦で敗れたイクイノックスが東スポ杯2歳Sを圧勝。3着サークルオブライフが阪神JF勝利とハイレベル新馬戦の4着馬。その後2連勝をいずれもレコード決着で飾っており、時計的な裏付けが豊富な1頭です。特に前走のエリカ賞は道中3ハロン換算タイム35.8秒-上がり3ハロン36.1秒とギアチェンジを要しなかったレースでホープフルS向きの適性を有しています。
安井涼太氏

安井涼太
競馬予想家/ライター/クリエイター。著書に『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法』(秀和システム)、『安井式ラップキャラ』(ベストセラーズ)が発売中。
Twitter:@RyotaYasui

 なかなか出走回数が少なく予想に苦慮しがちがホープフルSだが、血統、騎手、ギヤの3視点での見解は参考になりそうだ。JRAラストG1で年末最後の的中をたぐり寄せよう! 構成/佐藤永記
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright
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