更新日:2022年01月29日 18:01
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東大生が感動した「読むだけで、驚くほどやる気が湧いてくる名著」ベスト3

○『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』

鈴木敏夫 著(文藝春秋)
『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』

『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』

 皆さんは、スタジオジブリのアニメでは何が好きでしょうか? 僕は『天空の城ラピュタ』が好きで、子供の頃から何度も何度も見返しています。  今でこそ日本人の国民的アニメスタジオとなったスタジオジブリですが、立ち上げのときにはやはりさまざまな苦労があったようでした。  この『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』では『風の谷のナウシカ』から『思い出のマーニー』までの作品について、その時スタジオジブリの中で(突っ込んでいうなら宮崎駿氏、高畑勲氏と鈴木敏夫氏の中で)どんな騒動があったのかが、敏腕プロデューサーである鈴木氏の口から明かされています。  僕がこの本をおすすめする理由は「本物の作家」の熱量を感じ取ることができるからです。現代では小説、映画、アニメ、漫画、ゲームなどなど、街に目を向ければ、どこにでも創作物は転がっています。ですから、ともすれば「誰かがそれを死ぬ気で作っている」ということを忘れてしまいがちです。  しかし、作品を一つ生み出すには、周囲からは容易に想像できないほどの、ありえない熱量が必要になります。ある作品を見るとき、視聴者に見える部分を1とすると、見えない部分(いわゆる「裏設定」)だけで10もあるなんてことも珍しくはありません。

「何かに真剣に取り組むこと」の大切さ

 子供向けアニメのようにも見えるスタジオジブリの作品も、この例外ではなく、すべてのシーン、すべてのカットに、一目見ただけではわからないほどの情報が詰め込まれています。  この辺りは「オタキング」こと岡田斗司夫氏のYouTubeなどで詳しく解説されているので、もし興味を持たれたなら、そちらもご覧になってください。  スタジオジブリが世界に送り出してきた作品に込められた思いや裏設定、そして、それらを「面白く」構成するために監督らが注ぎ込んでいる熱量……常人には到底まねできないものですが、その生き様は「何かに真剣に取り組むこと」の大切さを教えてくれます。  単純にスタジオジブリが好きだという人でも楽しめる内容になっていますから、ぜひ一度お手に取ってみてください!
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「コンプレックスを抱えた自分自身」から脱却する
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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