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延長戦が復活する今シーズンのプロ野球。その影響はどのくらいあるのか数字で紐解く

日本ハムの投手起用数が突出

 この数字の原因は2019年、5位に沈んでいた日本ハムが延べ684人もの投手を1年間に登板させていたためである。この年パ・リーグの日本ハムを除いた5球団の平均年間登板人数が619人なので、日本ハムの突出っぷりが目立つ。  この年、日本ハムは7月終了時点で2位と優勝争いに加わっていたが、8月に投手陣が崩壊し5勝20敗1分と大失速。早々に打ち込まれる試合が多く投手の起用数が格段に増えてしまったのが原因である。  パ・リーグは日本ハムの極端な数字の影響が強く出てしまったが、セ・リーグを見るとわかりやすい。先程延長戦で1.9%のイニング増とあったが、起用する投手数も1.9%と全く同じ増加となっているのである。

1人投手を増やさねばならない

 この数字の意味は大きい。延長戦で増加するイニングと、起用する投手数の増加が一致しているということは、単純に投手を1人戦力として増やさねばならない、ということだ。延長戦になるということは接戦。勝ちにも負けにも引き分けにもなりうる緊迫した状況で増やすべき投手は、れっきとした「戦力」でなければならない。  この「戦力」たる投手を1枚増やすことができないと、2019年の日本ハムのように終盤失速を招く危険があるということもいえるのではないだろうか。2022年のプロ野球、注目すべきは「昨年戦力ではなかった投手が1人増え、1軍の戦力として活躍できるかどうか」がカギなのかもしれない。 文/佐藤永記
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright
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