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東大生が感動した「笑えるのに、確実に学力が向上する名著」ベスト3

○『笑う英会話』

草下シンヤ、北園大園 編(彩図社)
『笑う英会話』

『笑う英会話』

 皆さんは教科書や参考書を笑いながら読んだことはありますか? きっと「そんなことないよ」という人が多数派なのではないでしょうか。  少なくとも、僕は面白く書いてある教科書や参考書にであったことがありません。面白く作ろうという気どころか、子どもたちに読ませる気すらないのではないかな、と思ってしまうほどです。  数学や歴史などは事実を捻じ曲げたり、ウソを書いたりすることはできませんから難しいとしても、現代文や古典、英語なんかは持ってくる例文や読み物次第でいくらでも面白い本が作れるのではないか、と思うのです。  しかし、英語の教科書を開けば「これはペンです」「ジョンのお父さんはリンゴを食べています」のようなシュールすぎる文章ばかり。説明のためにちょうどいい文章なのはわかりますが、「『これはペンです』なんていつ使うんだ?」と思わずにはいられません。

マジメすぎる本の中に出現した「変わり者」を取集

 ですが、そんな「つまらない」例文ばかり集められている教科書・参考書の中にも、ごくごくたま~に突然変異のような面白い例文が紛れ込んでいることがあります。  この『笑う英会話』は、そんなマジメすぎる本の中に突如として出現した「変わり者」ばかりを集めた例文集となっています。 「例文なんかの、何が面白いんだ」「そんなに面白いなんてあり得るか?」と思われた方は、ぜひこの本の表紙だけでも見てください。 「サイモンは影が薄い」という例文と、おそらくサイモンであろう悲しげな眼をした青年の絵。これらを見て少しでもクスリときたら、きっとこの本が気に入ります。
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ユニークな切り口と軽妙な語り口で語られる日本史
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