仕事

60歳過ぎても稼げる資格。3万円以下、10倍の人気で受講できないコースも

<実践者の声>経費は6700円。55歳、職業訓練校で介護を勉強中

伊藤和彦さん(仮名・55歳)

伊藤和彦さん(仮名・55歳) ハローワーク経由の「職業訓練校」の場合は、基本夜間や土日はなく、平日の日中限定のことが多いため、予定表はびっしり埋まっている

 実際に、シニア人材に有効な資格の一つである「介護職員初任者研修」を職業訓練校で学んでいる最中という伊藤和彦さん(仮名・55歳)に話を聞いた。 「失業期間中にハローワークで『介護の求人は4倍近くありますよ。思い切って資格取得はどうですか?』と勧められたことがきっかけで、私ぐらいの年齢でも“学び直し”ができることにビックリしました。  ただ、いくら受講料が無料でも最初に選考面接があり、さらに介護コースは主婦や定年退職後の人から人気なため、短期で修了できる1か月コースの倍率は都心のハローワークだと5~10倍。  3~4倍と聞いた3か月コースにも一度落ちて、結局、自宅からは遠い別のハローワークで、やっと受かりました」  経費はテキスト代の6700円のみ。ただ、職業訓練を受けている期間中、毎月10万円給付される「職業訓練受講手当」は条件が厳しく(下記参照)、伊藤さんは失業保険のみで質素に、日々勉強に励んだ。 「筆記試験などもあるので、休日以外は授業に明け暮れました。切羽詰まった意欲ある人が多く気おされますが、再就職目指して頑張ります!」  資格を手に転身を果たす日が訪れることを祈るばかりだ。

<給付金の支給条件>

~原則として本人の収入が月8万円以下~ ● 世帯全体の収入が月25万円以下 ● 世帯全体の金融資産が300万円以下 ● 現住所以外に土地や建物を所有していない ● すべての訓練実施日に出席している ● 同じ世帯で同時に給付金を受給して訓練を受けている人がいない ● 過去3年以内に、不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない ※令和5年3月末までの特例措置は除く 【産業カウンセラー いぬかいはづき氏】 CDA、All About「資格」ガイド。心理相談員としてキャリアカウンセリングに従事。大人の資格取得情報などを多数発信 取材・文/週刊SPA!編集部 ※週刊SPA!9月13日発売号の特集「3万円以下の[学び直し]術」より
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週刊SPA!9/20・27合併号(9/13発売)

表紙の人/ 福山雅治

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