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「45歳」「母」の元RIZINガール。ただの“ラーメン屋で働く女の人”が大きな夢を叶えるまで

あえて“一般人”としてありのまま…

ラウンドガール

「夢の中にいるような感覚です」とじゅんこさん(提供写真)

 アプリ内のイベントにおいて、高級ワイナリー「ランボルギーニスプマンテ」のアンバサダーに就任するなど、快進撃を続けるじゅんこさん。そのなかで、“RIZINガールのオーディションに参加する権利”を得ることに。 「リスナーさんから『年齢や地方在住とか関係なく、夢は叶えられることを証明してほしい』と言われたんです。ただ、RIZINガールのオーディションに参加しているのは、若いグラドルやアイドル、レースクイーン、第一線で活躍されている方ばかり。  そのうえ、だれもがオーディションに向けて体を鍛えたり、何かしらの準備を重ねてきているわけで……。わたしは、みんなから不可能だと思われているなかで、あえて本当の一般人として、ありのままでいこうと思いました」  最初から“完璧”ではないことを受け入れた。すでに40歳を過ぎており、家族やプライベートの悩みで切羽詰まっている……。だからこそ、「そんな自分を曝け出し、見た人に勇気を与えられたらいいと思った」と振り返る。  結果は、合格だった。しかしながらラウンドガールとしてリングに立ったことなど一度もなく、テレビでしか見たことのない人や景色。 「あまりに現実味がなさすぎて、最初は上の空でした。うまくいかないこともありましたが、今までプロとしてやってきたわけではないので、失敗しながら少しずつ成長するしかないと思って」

福岡と東京を往復する日々

じゅんこ RIZINガールの活動がスタートした少し後、じゅんこさんは天神のラウンジでマネージャーとして働き始める。六本木の有名店「ファブリック」が福岡に進出する際、知人のツテで頼まれたのだとか。  福岡と東京を往復するようになり、一時期は肉体的にも精神的にも辛かったという。 「我ながらめちゃくちゃなリズムのときがあって。福岡で朝まで働いて、そのまま東京に飛んでRIZINの仕事をする……。本来お店からはRIZIN優先で大丈夫と言われていましたが、いざ自分のお客さんが会いに来てくれたときに、その場にいないというのが嫌で」  キャストの在籍数は400人規模、出勤は常時40人〜50人の大型店で、彼女は責任のあるポジションを任されている。
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娘にとって“自慢のママ”でありたかった
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明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi

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