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奈緒27歳「(永野)芽郁ちゃんと出会えたことは奇跡」ふたりの深い関係性を明かす

自分の撮影がない日も現場に

奈緒――以前、奈緒さんは、いろいろな作品で、ご自身の撮影がない日でも、現場に行かれているとお話されていました。かなりお忙しい日々の今は、難しくなっているのでは?  奈緒:今回も行ってましたよ。シイちゃんと(シイノが旅先で出会う)マキオさん(窪田正孝)のシーンのときとか。私の撮影はなかったですけど、ひとりで現場に行って見ていましたし、マリコとシイちゃんの子ども時代の撮影も見に行ってました。自分のシーンに入る前に、そこはどうしても見ていたくて。
マイ・ブロークン・マリコ

(C) 2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

それに、今回の現場では、シイちゃんとの関係性もあって、特に一緒にいたい思いがありました。もしも芽郁ちゃんに何かあれば支えてあげたかったですし。そもそも青森での撮影は、私はほとんどなかったのですが、芽郁ちゃんに「行けるところはなるべく行くようにするね」と言って、現場にいるようにしていました。

これは届けるべき作品

――マリコとシイノの関係は、本当に特別なものです。最初に原作や脚本を読んだときの印象を教えてください。 奈緒:今まで、自分の命を絶ってしまうという役はやったことがなかったので、最初にお話をいただいたときは「大丈夫かな。できるかな」という気持ちが正直ありました。そこから原作を読ませていただいて、涙が止まりませんでした。これは届けるべき作品だと思いましたし、芽郁ちゃんがシイちゃんをやるということが、すごく背中を押してくれました。 ――マリコを演じるにあたっては、マリコを掘り下げると同時に、シイちゃんの存在も大きいですね。 奈緒:最初は、彼女の中の絶望に希望を見いだせなかったんですけど、深く考えていけばいくほど、彼女にとってシイちゃんがいたということが、どれだけ大きな光だったかということを感じられました。だからマリコの絶望は、限りなく前向きだったんじゃないかと思うことができました。あと、起きていること自体は悲しいことでいっぱいなんですけど、マリコを演じているときは、自分が思っていたよりもずっと辛くなかったです。
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私たちも一緒に生きていくので、どうか一緒に
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ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi

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【公開情報】
映画『マイ・ブロークン・マリコ』は全国公開中
(C) 2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会
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