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奈緒27歳「(永野)芽郁ちゃんと出会えたことは奇跡」ふたりの深い関係性を明かす

芽郁ちゃんとの出会いは奇跡

奈緒――マリコ役の永野さんとは、『半分、青い。』での親友役をきっかけに、今も本当に仲の良い関係だそうですね。 奈緒:シイちゃんは、普段の芽郁ちゃんの印象からは離れたところにいる役だと思います。でもシイちゃんの優しさや強さは、私は芽郁ちゃんとすごくリンクすると感じました。だから芽郁ちゃんがやるべきだと思いましたし、出来上がった作品を観て、芽郁ちゃんが演じたことで、またシイちゃんと新しく出会えた気持ちになりました。試写会が終わったあと、涙が止まらなくて、隣で観ていた芽郁ちゃんとふたりで泣いてしまいました。 ――永野さんだから通じ合えた部分も大きいんですね。 奈緒:お芝居していたときに、ビックリしたときがあったんです。マリコが自分のことを語っているところでのシイちゃんの顔です。この人は、今、マリコよりも苦しいんだって。空洞になってしまった親友を目の前にして、シイちゃんのほうが苦しいんだって。マリコとしても「なんで、そんなに苦しそうなの?」とビックリしましたし、シイちゃんの顔を見て発見したことがたくさんありました。 芽郁ちゃんとは、年齢も5つも違いますし、学生時代の友達というわけでもない。でもそうしたものとはまた違う友情関係があると改めて今回感じました。大人になって出会えた奇跡みたいなものを、私は芽郁ちゃんにすごく感じているんです。大人になって、こんなに純粋に、その人の存在が自分の支えになったり、この人がいるから頑張れるといった関係になれる人って、すごく限られていると思うんです。そんな人に出会えたなんて、本当に奇跡だなって。感謝し続けています。

言霊を信じている

――そこまでの関係になれたのは、なぜだと思いますか? 奈緒:これはもう感覚でしかないんですけど、お互いにさらけ出せるという感覚があったんじゃないかと思います。私も自分のどんな部分も見せていきたいと思っていますし、実際、芽郁ちゃんもさらけ出してくれました。そのすべてを、今後もどんな芽郁ちゃんも受け入れられると感じました。 ――おふたりがマリコとシイちゃんを演じきった本作には「届けたい」との思いがちゃんと託されていると感じました。ちなみに映画そのものとはまた別ですが、奈緒さんは言霊を信じますか? 奈緒:めちゃくちゃ信じてます。書く言葉だけじゃなくて、音にするというのは、絶対に何かの力を得て発せられるものだと思っています。言葉だけじゃなくて、ひらがなの音、ひとつひとつにも全部意味があるそうなんです。それを聞いたとき、すごく頷けました。 たとえば、私の「なお」という名前の響きも、それによって感じるものがあります。それぞれの名前から感じるものがあって、それを浴びながら育つというのは、導かれるものがあると思います。だから名づけというのは特に大切だと思います。セリフもそうですが、これからも音にするということを大事にしていきたいですし、そうした思いで届けていきたいです。 奈緒<取材・文・撮影/望月ふみ>
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi
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【公開情報】
映画『マイ・ブロークン・マリコ』は全国公開中
(C) 2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会
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