FIREを達成したEさんの心境の変化ですが、職場にストレスを抱えていたので、「せいせいした」と胸を撫で下ろしていました。 　意外と思われるかもしれませんが、FIREは“湯水の如くお金を使うこと”ではありません。慎ましく生きることで自由を満喫することだと私は考えます。FIREは消費マインドではなく、フリーダムマインド。Eさんにはあまり「物欲がない」そうで、それも固定費を抑えられている要因だそうです。 【参考記事】⇒「FIREを達成して贅沢な暮らしがしたい人たち」の大きな勘違い 「お金を使う機会は友人と飲みに行ったり、趣味のマリンスポーツをするぐらいです」 　そう話すEさんは現在、FIRE達成から約9ヶ月が経っています。マリンスポーツで肌はこんがりと焼け、髪は金髪に染めて、FIREライフを心から楽しんでいる様子です。 　とはいえ、FIREしてから困ったこともあるそうです。 「日本にはFIREがまだ浸透しきっていないので、昼間からフラフラと毎日遊んでいると、周りの人に不思議がられます（笑）。仕事は何をしているのですか？と聞かれて、『FIREしてます』と返せば、ファイアーって何ですか？みたいな調子でキョトンとされてしまいますね」 　実際、FIREという言葉を初めて聞いたという方も少なくないそうです。 　今後、日本ではEさんのように遺産相続を受ける人が急増するというデータがあります。しかし、大金を受け取ったとしても金融リテラシーが無いと資産を溶かしてしまいます。最後に読者の皆様へのアドバイスをお願いしました。 「実際に私も1年前までは資産運用の知識は皆無でした。どんな大金でも使えば減り続けていきます。資産を減らさずに運用するリテラシーが日本人には必須だと思います。ブログやYouTubeなどインターネットに情報は溢れていますが、個人で運用して大損してしまっては、本末転倒だと思います。そういった意味でFFCだけに限らず、実際に運用経験の豊富な人の元で教わるのが良いと思います。 　また、仕事に悩んでいる方は、無理して働かなくてもFIREやセミリタイアという道もあることを知ってもらいたい。 　周りの目を気にし過ぎることなく、自分がリラックスして楽しめる人生にして頂きたいです。私は“昼間からフラフラしている変わった人”と思われても、職場のストレスから解放されて、人生をラクに生きられるようになりました。時間にもお金にも余裕が生まれたことにより、今は趣味のマリンスポーツを楽しめています」 　人生を精一杯楽しめるように金融リテラシーを向上させる「お金の学び」を多くの方に体験して頂きたいと思います。 ＜文／山口大貴（ライオン兄さん）＞ 金融・起業のマネースクール『Financial Free College』代表。SNSでは「ライオン兄さん」名義で活動。ネット関連会社などにて、8年間のサラリーマン勤務をするが独立。金融・起業の書籍をむさぼり読みつつ、サービス業関連会社を興し、2018年に売却、その売却益を米国株を中心に運用し、経済的自由を獲得した。同スクールは、「投資家が推奨するお金のスクール」、「未経験から学べるお金のスクール」、「結果が見込めるお金のスクール」の3冠を取得（日本マーケティングリサーチ機構調べ）。2021年10月4日（証券投資の日）に「資産運用をしよう」という言葉をTik Tokで世界一広めてギネス認定される。YouTubeチャンネル「ライオン兄さんの米国株FIREが最強」を運営。著書に『年収300万円FIRE　貯金ゼロから７年でセミリタイアする「お金の増やし方」』（KADOKAWA）がある。