更新日:2023年08月30日 17:17
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五輪汚職、特捜の次のターゲットはJOC前会長・竹田恒和氏か。高橋容疑者との「深い関係」も

竹田JOC会長就任で報酬年1500万円に

五輪汚職

東京五輪の開催と神宮外苑再開発――この2つの巨大プロジェクトは複雑に絡み合っている

 だが、ほかの旧宮家と同様に、竹田氏の台所事情は火の車のままだったようだ。前出の春日氏が続ける。 「’01年のJOC会長人事で竹田氏の就任が決まりますが、彼には経済的な援助が必要だった。そこで、会長就任の条件に、それまで無報酬だった会長職を年1500万円の有給制に変えることになる。これを実現すべく、各所に働きかけて回ったのが高橋容疑者でした。  そもそもJOC会長は名誉職なので無給が当然。だから、経済的に余裕のある人格者が代々の会長を務めてきました。実際、日本スポーツ協会(旧日本体育協会)の会長は現在も無報酬のボランティアですし、JOCの決定は当時のスポーツ界で大騒ぎになったほどでした。こうした不文律を破ってまで、竹田会長時代から年1500万円の有給制に変わり、今に至っている」

高橋容疑者のステータスを高める絶好の道具に

 竹田JOC会長の誕生は、高橋容疑者にとって自らのステータスを高める絶好の道具となったようだ。その後、高橋はスポーツ界のビッグイベントを仕掛ける辣腕プロモーターとして「日本のスポーツビジネスを変えた男」と称賛されるまでになる。 「“サッカーの王様”ペレの引退試合やボクシング世界ヘビー級王者マイク・タイソンのタイトルマッチなど、高橋氏は世界的スポーツイベントを開催したと言われているが、陣頭指揮をとっていたのは電通の服部庸一氏で、’90年代まで高橋氏の名など聞いたこともありません。  彼がスポーツビジネスの表舞台に初めて登場したのは、竹田氏がJOC会長に就任した’01年以降のこと。その後、高橋氏は電通にはJOC会長との人脈を喧伝することで出世の階段を駆け上り、JOCに対しては昇進した地位をテコに強引に仕事を推し進めるようになっていく」(春日氏)  10月18日、高橋容疑者は五輪公式マスコットのぬいぐるみを製造・販売したサン・アロー社から800万円の賄賂を受領したとして逮捕された。これで逮捕は4回目となるが、その賄賂はJOC会長を退いた竹田氏の慰労会名目で集められたものだと検察はみている。  果たして、司直の手はどこまで伸びるのか……? 高橋の勾留期限が切れる週刊SPA!発売週に注目が集まる。
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