更新日:2022年12月11日 16:31
お金

ロレックスが認定中古を開始。クルマの「認定中古車」とは何が違うのか

②複雑機構搭載モデル

 永久カレンダーやトゥールビヨン、ミニッツリピーターなどが複雑機構の代名詞ですが、それらは、定価ベースでは最も高い腕時計という位置にいるにも関わらず、中古市場ではそこまで評価されていない(例えば、定価300万円程度の3針ノーチラスのほうが永久カレンダーよりも高い中古相場といった場合がある)といえます。というのも、これらメカニズムは、複雑であるがゆえに「壊れやすい」らしく、いざ買ったとしても、なかなか着けることができないらしいのです。  また、壊れた場合、日本国内で修理することが難しく、スイス送りが一般的で、修理には数ヶ月以上という長い期間がかかるとのこと。お金持ちとはいえ、これでは精神的な負担が大きいといえます。また、修理代も“かなり高い”ようで、金銭的なダメージも大きいらしいのです。  そこで、認定中古の複雑機構モデルには、長期保証をつけ、なおかつ修理時には、代車ならぬ、代わりの腕時計を貸す、といったサービスを展開すれば、普通の中古品とかなりな差が生まれることだと思います。もっとも、代車ならぬ、代わりの腕時計サービスは新品に対する保証でも聞いたことがないため、現実的とはいえないかもしれませんが。

③クォーツムーブメント搭載モデル

 クォーツムーブメントには、基盤が使われているため、ムーブメントメーカーから部品供給が終了してしまうと、修理不可能となるケースがあります。そのため、クォーツの中古腕時計は、実は壊れたら使えなくなるかもしれない、というリスクがあるわけです。  さらに、修理代も一般的な機械式ムーブメントよりも高い場合があるなど、少し注意して買う必要があるわけです。もしも認定中古としてクォーツの腕時計が販売されたならば、そういったリスクをある程度回避することができるかと思います。  以上、認定中古の腕時計について考えてみたわけですが、個人的には、ロレックス4桁の認定中古が出てくれば最高だ、と思っています。 <文/斉藤由貴生>
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

1
2
3
4
おすすめ記事
ハッシュタグ