更新日:2022年12月11日 16:31
お金

ロレックスが認定中古を開始。クルマの「認定中古車」とは何が違うのか

認定中古腕時計が良さを発揮できるのは

サブマリーナー ロレックス

ロレックス公式サイトに掲載されたサブマリーナー16613(1989-2009年製造)

 また、中古腕時計には、全く面倒な部分が無いわけではありません。以下の3つは、一筋縄ではいかない中古腕時計といえます。 ①4桁世代ロレックス ②複雑機構搭載モデル(パテックフィリップのグランドコンプリケーションなど) ③クォーツムーブメント搭載モデル

①4桁世代ロレックス

 4桁世代のロレックスは、1990年代後半に「アンティーク」といわれ注目された経緯があり、当時は『最も高くて人気な中古腕時計』という存在感でした。けれども、今となっては、それほど高い人気度とはなっておらず、同一モデルの中でも「最も高値ではなくなっている」状態です。(例:サブマリーナの“現行、旧モデル、4桁”で4桁が一番高いわけではない)  かつて人気が高かった4桁ロレックスが、なぜ今そこまで注目されていないのかというと、その答えは「面倒な部分が多い」からだといえます。通常、ロレックスは“相場と型番が紐づいている”といえる状態であるわけですが、4桁世代は「型番=その相場」と単純に評価できません。また、内部パーツの一部に偽物があるリスクもあるなど、中古車並みに注意すべきポイントがあるわけです。型番によっては、日本ロレックスでの修理受付不可となっており、本物だとしても修理ができない状態。そうなると、本物証明が難しく、逆にパーツの一部に非純正品を使ったとしてもバレないということになりかねません。  私は現在、W140型Sクラスと、R129型SLといった古いメルセデス・ベンツに乗っているのですが、これらも多くの人が多くの人が手を出しません。どうやら「古いベンツは、お金かかりそうだし、何かと大変そう」と思われているようです。それと同じように、4桁ロレックスも「魅力的だけど、手を出す勇気がない」と思っている人が多いのだと思います。  ですから、もしもロレックスが4桁ロレックスの「認定中古」を展開したならば、「本物証明」ができ、なおかつ「ロレックス認定を受けた中古4桁」の相場が形成されることでしょう。そうなると、「4桁ならではの面倒な部分」がすべて解消され、多くの人が4桁に手を出しやすくなるといえます。
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②複雑機構搭載モデル
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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