お金

“将来不安”の元CA、20代女性が選んだセカンドキャリア「お金をしっかり学びたかった」

将来に対する不安から異業種の不動産業界へ転職を決意

松田美江

CA時代の松田美江さん

 着実に成果を残していたにもかかわらず、CAを辞めて新たなキャリアに進む決意を固めたのは「将来への不安と、もっと外の世界を知りたかったから」だと松田さんは語る。 「CAとして4年ほど勤めていましたが、給与はほとんど上がらず、さらにはコロナの流行によって、『仕事が減るリスクもある』と気づくきっかけになりました。というのも、フライトした時間に応じて給与が変わるため、コロナでフライトがなくなれば、金銭的な不安に繋がる。そう感じていたんです。漠然とこのままでいいのかと考えるようになりました。  それと、本当にCAで給与を上げるには、昇進して教官にならないといけないわけですが、ライフステージが変わった時に別の選択肢を持っておきたくて。また、19歳の頃からCAのことばかり考えていたので、世間知らずだったんですよ。全く外の世界のことがわからない無知な自分を変えたいなと。そう思い、地上で働こうと思うようになりました」  不動産業界を選んだのは、給与がしっかりしていて、さらには自分の人生と深く結びついているのが決め手になったそう。 「将来、結婚して海外に行ったとしても不動産の知識は使えますし、自分の手で稼げるようになりたかったので。会社に依存しないとお金をもらえないのが単純に怖くて。お金のことをしっかり学びたいという気持ちもあったので、会社の先輩からすすめられたFP(ファイナンシャルプランナー)の資格(2級)を取るために勉強も頑張りました。  ただ、最初は初めて聞く用語も多く、通勤中に携帯アプリで勉強をしたり、退勤後や休日に参考書を使って勉強をしました。また、CAの頃はPCを使用する業務がなかったため、仕事でエクセルやワードを使ったのは初めてでした。そのため、入社後は基本から学び、ひとつずつ業務を覚えていきましたね。  自分のスキルアップに繋がると思えば、たとえ異業種であっても臆せずに取り組む。このようなマインドを持って、不動産投資の営業を行っています」

不動産投資セミナーには年間200回以上も登壇

松田美江

不動産投資セミナーに参加する松田さん

 FPの資格を取ってからは、松田さん自ら投資家向けの不動産投資セミナーを企画し、営業成績も向上していく。  今まで年に数回しかやっていなかったセミナーを、松田さん主導で年間200回以上も開催するようになり、会社内でも頭角を現すように。  現在は営業主任に昇進し、その傍ら人事や工法などさまざまな職務を担うマルチな人材として活躍している。
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元CA港区OLのお金事情
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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