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160万円のロレックスが4年で1000万円超え。腕時計投資のプロが「買わずに失敗した例」

忘れられないオニキス文字盤の魅力

 2018年にデイデイトの購入を我慢した私ですが、その後も「オニキス文字盤のデイデイト」への憧れは相変わらずあり、常に「いつかは手に入れたい」と思っていました。  ただ、デイデイト118208は、数が少ないとはいえ、数ヶ月に1度は中古が売り出されるという状態が続いており、相場変化も大きくなかったため、「そのうち買えば良い」と積極的に買おうとはしなかったのです。  私がそのように思っていたのは、2019年、2020年ですが、その時期は「下落トレンド」が発生していたため、全体的に腕時計が値下がりしている状態。デイデイト118208については、「今買わないと、高くなってしまう」という危機感はありませんでした。  そういった背景もあり、結局私は、2018年の年末に118208を本格検討してから、2年近くもの間、結局買わずにいたわけです。

2020年夏の転機

 長らく相場が変わらなかったデイデイトですが、2020年夏頃から、相場が上昇するという変化が起こるようになります。当時は、デイデイトに限らずK18素材の腕時計が全体的に高くなるというトレンドがあったのですが、その頃からデイデイトの118208も値上がり。私が買おうとした118208は、2018年の年末時点で約160万円という相場だったのが、2021年には260万円以上となっていたわけです。  実は私、デイデイト相場が高くなりつつある時点で、その異変を察知しており、最後に残された200万円以下の118208を買うことができた状態でもありました。  しかし、その時も「あえて今急いで買わなくても、買いたいときに買えばよい」といって買うという決断をしなかったのです。
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購入する決断をしたときには
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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