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ネットカフェに寝泊まりする40代フリーター。お金も家もないが「生活には困らない」わけ

YoutubeやSNSで自身の窮状を発信し、視聴者やファンからの救援物資で生活をするホームレスが増えている。中にはスター扱いされている人物もいるほど。なぜ今、彼らが脚光を浴び、支援を受けているのか? その実態に迫ってみた。

ネットカフェに寝泊まりする40代フリーター

ホームレス

「底辺男二人によるめちゃくちゃな生活を見てください!」

路上の段ボールハウスに住み、早朝に空き缶や資源ごみを集めて小銭を稼ぐ―そんなホームレスのイメージは、ひと昔前の話なのか。最近は、動画配信やSNS発信によって、そこそこ不自由のない生活を送るホームレスが増えている。 汚部屋在住で働かない「底男1号」と3つの仕事をかけ持ちする働き者「底男2号」が、底辺で生きながら体を張った企画を繰り広げるYouTubeチャンネル「底チャンネル」が人気だ。 この底男2号氏(40歳)は昨年秋、新しいアパートに引っ越す際、入居直前で断られたことからホームレスになった。 「40代フリーターですからね。大家さんも不安だったんでしょう。現在はネットカフェに寝泊まりしていますが、この生活のほうが性に合っていると感じています」

お金や家はなくとも物心ともに不自由なし!?

ホームレス

JR山手線を何周もしながら電車内で仮眠を取ることも。漫喫より安上がりだ

月~金曜は掃除の仕事とカラオケボックスの夜勤、土日はうどん屋で働き、水曜と日曜に動画撮影を行っているが、部屋を借りるほどのカネはもうない。 生配信中のスパチャ(スーパーチャット=YouTubeの投げ銭)を含む動画の収益も、撮影者を含むメンバー3人で割ったうえに撮影経費もストックするため、一人あたり月2万~3万円程度。しかし生活には困らないと言う。 「視聴者さんの中に数人、裕福な方がいて。毎週のように底男1号宅にプレゼントが届くんです。下着や洋服だけでなくカメラ機材やiPad、お米やお酒、高級肉やフグをいただいたり、旅行にも連れていってもらいました」 しかしいいことばかりではない。いわゆるアンチが、底男2号氏の荷物置き場だったレンタル倉庫に「寝泊まりしている」と通報し、契約を解除されてしまったこともある。 「そんなツラいことも動画のネタになると思えば笑い飛ばせます。ホームレス生活を楽しめるのも配信のおかげ、視聴者さんのおかげだと思っています」 【底チャンネル】 底辺で生きているおじさん2人が体を張って実験したり、ケンカしたりするドキュメンタリー。’19年11月から開始。テーマは「視聴者が自分より底辺で生きている人をみて安心する」こと。チャンネル登録者数8490人(2023年3月現在)。最近、新メンバーが加入
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ホームレス配信者に支援する人の本音とは
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