仕事

一学期もたず突然の退職。「不登校になった新任教師」が招いた混乱

歩み寄っても相談してもらえない…

「その先生とはたまに飲みに行く仲なんですけど、『明らかに悩んでる様子なのに自分がいくら歩み寄っても、全然相談してくれない』って当時ボヤいていました。若い先生方に高圧的な態度で接することもないですし、職員室でも周りから頼りにされていた方なんですけどね」  なお、A先生は赴任3か月を迎えたことから体調不良を理由に休みがちになり、6月の下旬に入ってからは欠勤が続くように。その後、彼は一度も学校に来ることがないまま一学期が終了してしまう。

最初からすぐに辞めるつもりだった?

「最初に欠勤した時点で教頭に退職の意思を伝えていたそうです。でも、複数のクラスの授業を受け持っているわけですし、単発の自習と違って代わりの教師を用意することは簡単ではありません。教頭はなんとか思い留まるように説得を試みたそうですが意思が固かったらしく、『それならせめて一学期が終わってからにしてくれ』と頼んだそうです。最終的にはそのお願いすら反故にされてしまったんですけどね」  ちなみにA先生、自身より1年先に赴任した男性教諭だけには年が近いこともあり、いろいろと話していたことが発覚。それによると4月の時点から仕事に対するグチをこぼしまくり、「本当は教師になるつもりはなかった」とも漏らしていたそう。  さらに5月下旬には「やっぱり教師には向いていない。このまま働き続けるとメンタルがやられそうなので辞めます」と宣言。つまり、この時点で学校からフェイドアウトする気マンマンだったようだ。 「ただ、教師の場合、『辞める!』と言うヤツに限ってずっと学校に残ってるし、本気で退職を考えていても年度末での退職が一般的。まさか話を聞いてから1か月も経たないうちに本当に消えるとは思ってもいなかったみたいです」
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教師の不登校に現場は大混乱
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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