月1500円のカラオケ店で寝泊まりする元会社員。奨学金返済で家賃が払えず…――大反響・家がないトップ5
住む家を失うなんてこと想像できるだろうか……。そこで反響の大きかった生活困窮者を取材した記事ベスト5を発表。人生一寸先は闇の第5位はこちら!(集計期間は2019年1月~2022年12月まで。初公開日2020年1月19日 記事は取材時の状況です。公開後、たくさんのご支援の声を頂きました。お礼申し上げます)
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日本社会はどこに向かうのか――。経済危機が迫るなか、市民の「格差」はより拡大し、中流が新たに転落、下流はさらに困窮。一方、今まで放置されてきた人たちがさまざまな事件を起こし、令和時代の新たな「負け組」を生み出している。負け組すら多様化した日本の今に迫る!
負け組として漂流するのは、中高年だけではない。都内で日雇いの製造業で働く高橋直樹さん(仮名・27歳)が転落したきっかけは、奨学金だった。
「親は共働き。毎日の生活にも苦悩している姿を見てきた僕にとって、大学に行くには奨学金を借りるしか選択肢はありませんでした」
日本学生支援機構の「学生生活調査」(’16年度)によれば、奨学金を受給している学生の割合は、大学学部(昼間部)で48.9%。今奨学金を借りるのは当たり前となっている。
「当時の仕送りは月2万円。後の苦労も知らずに『大学から近い』という理由で借りたアパートの家賃6万円を支払うだけでも一苦労。バイト漬けの毎日を送り、楽しいキャンパスライフとは無縁の生活でした」
大学卒業後、某人材派遣会社に就職した彼を待ち構えていたのは、毎月10万円の返済だった。
「手取りは15万円。奨学金と家賃を支払うだけでマイナスです。もっと安い家に引っ越したいと思っても、その代金すら捻出できない。
本業の収入だけでは到底資金繰りができないので夜勤のバイトを始めましたが、無理がたたって体を壊すハメに……。どうすることもできず、消費者金融からお金を借りて奨学金を返済するという自転車操業に陥りました」
カラオケ店生活を強いられる奨学金難民のリアル
手取り月15万円で10万円の返済
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