更新日:2024年03月11日 17:46
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20代のころは月収100万円を超えていたのに…42歳ベテラン風俗嬢が「ネカフェ難民」に転落したわけ

 コロナ明けを襲った令和インフレで深刻化する貧困問題。仕事を失って衣食住もままならないなか、最後の砦ともいえる“住まい”を失った中年たちの実態とは?他人事ではない家なき中年の壮絶な生活に迫った。

コロナで素人が続々参入。居場所を失った熟年風俗嬢

[家なき中年]の肖像

山田凪さん(仮名・42歳)

「リスクを負ってカラダを売っているのに、家さえないなんて」と嘆くのは、勤続20年のベテラン風俗嬢、山田凪さん(仮名・42歳)。デリヘルとソープをかけもち、20代のころは月収100万円を超えていたという。 「だけどコロナ禍で客足が遠のき、出勤しても待機室はパンパン。交通費でマイナスになるレベルで実入りが悪くなりました」  貯金を取り崩しながらどうにか生き延び、ようやくコロナ禍があけた昨年5月。以前のような生活に戻れるかと安堵したが……。

コロナ禍があけると風俗嬢の競合だらけに

「コロナ禍でキャバ嬢や普通のOLが風俗に参入してきて、コロナが終わっても夜の世界に居ついちゃったんです。パパ活や路上売春をする若者も増えて、風俗嬢は競合だらけですよ。人妻風俗店でさえ20代前半のコが入ってきて、私みたいなベテラン風俗嬢は居場所がなくなったんです」  そこで、自身の単価を下げて指名を増やそうと、山田さんは60分1万円の大衆ソープから、40分6000円バックの格安ソープに移籍した。しかし、週5回出勤し、ようやく月収20万円近く稼げるようになったころ、新たなトラブルが襲った。
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ついに大家から退去勧告が……
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