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消息不明の元プロレスラー・中西学、意外な所で働いていた。54歳で初の一般職という挑戦

中西学にとってプロレスとは

元プロレスラー・中西学_3

理想は“気が優しくて力持ち”。困難に挑戦し続けるのがプロレスラー

――改めて聞きますが、中西さんにとってプロレスとはなんですか? 中西:僕は子供の頃、周囲と違ってかなり浮いた存在だった。落ち着きもない、言われたこともすぐ忘れてしまう。学校の成績も良くなくて、将来がどうなるか全く見えない時に現実逃避の一環として観ていたのがプロレスでした。大きくて狂暴な悪者レスラーと闘うアントニオ猪木さんたちの試合を観て感動して……将来必ずプロレスラーになるんだと誓った。僕はプロレスに救われたんです。もしプロレスがなかったら何も生きる希望が持てなかった。プロレスに出合えてほんまによかったと思っています。 ――いつかまたプロレスをやりたいですか? 中西:プロレス界もやっとコロナ禍から脱してきましたからね。今の生活がもう少し落ち着いたら、一夜だけでも復活してリングで大暴れしたいですよ。現役当時とまではいかないけど、体も鍛え直して、お客さんを楽しませられる思い切った試合をしたいですね。  最後に「今の夢は?」という質問に中西は「お客さんに喜んでもらえる仕事ができる、まっとうな社会人になりたい」と答えてくれた。“野人”の魂はそのままに、“社会人”という新たなリングに踏み入った中西学のデビュー戦はまだ始まったばかりだ! Manabu Nakanishi 1967年生まれ。京都府出身。現役時は身長186㎝、体重120㎏。高校時代よりアマレスで活躍し、全日本選手権4連覇を達成。1992年、新日本プロレス入門。日本人離れした巨躯とアマレス仕込みの技術を武器に活躍。’09年、団体トップの称号・IWGPヘビー級王座を初戴冠。’20年に現役を引退 取材・文/南ハトバ 撮影/宮下祐介
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