お金

『モンスターハンターNow』配信1か月で早くも見えた“明と暗”。「課金しないと狩りもできない」の声も

●ヒットの理由1:好タイミングだったリリース時期

リアルな街のマップ上におなじみのモンスターが出現

 おそらくコロナ禍でのリリースを避けたためこの時期になったと思われますが、コロナ禍が落ち着き、外出の機会が増えてきた現在、散歩やウォーキングのおともとなる位置情報ゲームには追い風が吹いています。 『ポケモンGO』は配信から7年、『ドラゴンクエストウォーク』は配信から4年とそろそろユーザーにも飽きが来ている頃合いで、新しいタイトルを探していたという人も多かったのではないでしょうか。  また、『モンハン』ファンにとっても『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のアップデートが終了したタイミングで、ちょうど手持ち無沙汰だったところに投入された格好です。

●ヒットの理由2:シリーズの本質を抽出したアクション

『モンスターハンターNow』は位置情報ゲームというジャンルながら、比較的本格派のアクションとなっています。SNSでも「普通にアクション性が高くて面白い」「複雑で爽快なアクションをうまくスマホゲーに落とし込んでいる」など、当初予想されていた以上にアクションへの評価が高まっています。  75秒という狩猟時間は、倒せるか倒せないかというハラハラ感が味わえる絶妙なバランス。本家『モンハン』シリーズのラスト数分で味わえる焦りと興奮がコンパクトに再現されています。  また、現時点で片手剣、ライトボウガンなど武器種は6種あり、それぞれにゲージをためて放つ大技「SPスキル」が用意されています。さらに、片手剣ではバックステップからのタップ、弓なら長押し中にフリックするチャージステップなど特殊なアクションもあり、基本操作はタップとフリックだけながら、ひとひねりあって上達しがいがあります。口コミでジワジワとプレイヤーが増えているのは出来のいいアクションの下支えがあるからと言えるでしょう。

スマホの位置情報ゲームとしては珍しく、本格的なアクションが楽しめる

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『モンハンNow』が今後覇権を握るための課題とは?
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ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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