『モンスターハンターNow』は、ストーリーが12のチャプターで構成され、それをクリアすると出現モンスターが強くなったうえで周回プレイに入ります。ストーリーの内容とボリュームは充実しているとは言えず、すでに何周もし、ハンターランクが100を超えているプレイヤーも出現しています。こうしたインフレ構造はいつか破綻してしまう可能性が高く、そのサイクルも速いといえます。 　さまざまなプレイヤーのニーズを満たすコレクション要素や、位置情報ゲームならではのご当地ネタなど、ストーリークリア&装備強化だけではない切り口の追加がファン層拡大のポイントになりそうです。また、遠くのフレンドと4人で狩りができるオンラインマルチ、『ポケモンGO』のレイドバトルのような大人数での巨大モンスター（古龍）レイドも求められています。 　配信1ヶ月で火が点いたこの勢いを維持して、位置情報ゲームの覇権を取れるのか。これからのイベント展開やバージョンアップにも注目です。 ＜文／卯月鮎＞ ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン～なつかしゲーム子ども実験室～』（マイクロマガジン社）はゲーム実況の先駆けという声も