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『モンスターハンターNow』配信1か月で早くも見えた“明と暗”。「課金しないと狩りもできない」の声も

●課題ポイント1:都市部と地方の格差

毎日「応急薬」が5つ支給されるが、足りないため回復薬を買うプレイヤーが多い

 都市部と地方の格差は位置情報ゲームではよく耳にする不満。なかなか解消するのは難しいようで、『モンスターハンターNow』も「田舎には採集ポイントがほとんどない」「基本1人で倒さないといけないので辛い」という声が出ています。渋谷や新宿ではハンターが多く、モンスターをマルチで狩れる「一狩り行こうぜ!」の要請がひっきりなしに飛んでくる状態。都会のほうが採集ポイントも多く、こうした格差をいかに埋めていくかが『モンスターハンターNow』が地方でも浸透していく鍵でしょう。

●課題ポイント2:ダメージを受けたら課金というバランス

『モンスターハンターNow』の課金への口コミを見ると、「リオレイアの素材を手に入るため回復薬をがぶ飲みした」「勝てなさすぎて回復薬課金してしまった」と、現状での主な課金要素はHPの回復薬となっています。  残りHPが3分の1以上ないと大型モンスターの狩猟に挑めず、毎日支給される薬は5個のみ。時間経過で徐々に回復(36秒で1%回復し、1時間で全回復)するものの、それを待つのはかなりの苦行。腕のあるプレイヤーは回復薬が要らず、気軽にプレイしたいライト層に回復薬が必要というゲームバランスのなかで、メインの課金が回復薬というのはライト層への門戸を閉める要因になりかねません。  今後、直接のゲームプレイには関係のないアバターに対する課金や、ライト層のプレイを手厚くサポートしてくれるサブスク課金などが待たれます。
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課題ポイント3:周回を前提としたインフレ構造
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ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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