夫に出す食材を「痛む寸前まで放置」してしまう妻。その心理の裏にあるものとは?
―[モラハラ夫の反省文]―
DV・モラハラ加害者が、愛と配慮のある関係を作る力を身につけるための学びのコミュニティ「GADHA」を主宰しているえいなかと申します。コミュニティには女性もいて、パートナー男性への加害について相談を受けることも多くあります。今回はそんな中から一例です。
Cさんの相談内容はこうです。
「夫は椎茸が好きで、妻である私はよく買うのですが、何故か、傷む直前まで料理をしないのです。黒くて酸っぱくなるまで冷蔵庫に入れておいてしまうんです。そうなって慌てて料理して出すと、夫は毎回なので文句を言うこともなく黙って食べてくれるのですよ。でも、なぜすぐ調理しないのか、自分でもよくわからないんです。私もまずいキノコを食べることになるのに。調理はワリと簡単な食材なんですけどねぇ」
料理を手作りして出すという行為は、それ自体はケアと言えるでしょう。けれども、傷みかけて味が変わった椎茸が、毎度、食卓に出てくるとなると、話は別です。パートナーからすると、見た目も悪いばかりか、味も変わってしまい美味しくないでしょうし、健康に良くないという可能性もありそうです。
扱うのが難しい食材ではないとCさん本人も言っていますので、毎回、傷む直前まで溜め込んでしまい、一向に改善されないというのは、Cさんの心持ちに原因があるかもしれません。
誰でも、食卓に好物が出ると嬉しいでしょう。それだけに、食材が傷みかけていたら、とてもガッカリするはずです。ウッカリというのは誰にもありますから、1回2回傷ませてしまったというのなら仕方がないといえるかもしれません。
新婚当初は食材を放置することはなかった
DV・モラハラなど、人を傷つけておきながら自分は悪くないと考える「悪意のない加害者」の変容を目指すコミュニティ「GADHA」代表。自身もDV・モラハラ加害を行い、妻と離婚の危機を迎えた経験を持つ。加害者としての自覚を持ってカウンセリングを受け、自身もさまざまな関連知識を学習し、妻との気遣いあえる関係を再構築した。現在はそこで得られた知識を加害者変容理論としてまとめ、多くの加害者に届け、被害者が減ることを目指し活動中。大切な人を大切にする方法は学べる、人は変われると信じています。賛同下さる方は、ぜひGADHAの当事者会やプログラムにご参加ください。ツイッター:えいなか
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