仕事

「最近いつしたの?」女性店員にセクハラ三昧の迷惑客。勤務先に“証拠映像”を提出した結果…

 居酒屋などのアルコール類を提供する店で多発している、お客による女性従業員へのセクハラ被害。酔って気が大きくなっているのか「かわいいね」と容姿を褒める程度ならまだいいほうで、口説こうとしたり、急に抱き着いてくる者、なかにはお尻を触るといった会社なら一発アウトなレベルの性的ないやがらせを堂々と行う客もいるようだ。 「大学時代にバイトしていた駅チカの居酒屋でお尻を鷲づかみにされたことがあります。かなり力を込められていたので痛かったし、何事かと思って振り向いたら相手はアラフィフくらいのくたびれたスーツ姿のおじさん。しかも、ニヤニヤしながら私のことを見ていて、驚きと恐怖のあまり声も出せませんでした。未だに思い出すだけで寒気が走ります
バイト女性

画像はイメージです

セクハラ行為を再三繰り返すも本人に自覚なし

 被害に遭った当時のことをそう振り返るのは、鉄道関連会社に勤める結城愛美さん(仮名・27歳)。問題のセクハラ中年オヤジは、ある時期から職場の同僚や部下らしき男性と月2~3回のペースで訪問。アルコールが入るとハメを外してしまう人物だったのか被害に遭ったのは1回だけではなかった。 「私が入っている日に来た場合は、極力ほかのバイト仲間にお願いして避けるようにしていましたが、スタッフの人数がそこまでいないため、私がやらざるを得ないことも多くて……。さすがにお尻を触られないような場所に立つようにしていましたけど、いきなり握手してきたり、LINEなどの連絡先をしつこく聞かれたり、半ば強引にツーショットの写メを撮らされたこともありました

決定的証拠を押さえるための「作戦」

 当初は「これも仕事だから……」と必死に自分に言い聞かせるもストレスは膨らむ一方。気がつくとこの男性の前では顔が引きつってしまい、まともな接客ができなくなるほどトラウマになっていた。 「言葉でも『今日はどんな下着はいてるの?』『最近いつしたの?』なんてことを平気で聞いてくるんです。もうそのお客さんの存在自体が気持ち悪いし、一緒に飲んでる同僚や部下の人たちもゲラゲラ笑ってるだけ。止めようともしてくれず、みんな同罪です!」  この居酒屋は大手チェーンではなく複数の飲食店を手がけるオーナーが経営する個人チェーン。ただし、自身も現場からの叩き上げで成り上がり、社長となった今でも各店舗に不定期に顔を出しては厨房やフロアで一緒に働いている。そのため、ある日たまたま出勤していたオーナーから「何か困ったこととかない?」と声を掛けられた際、例のセクハラ客について話してしまったそうだ。 「オーナーには『今まで気づいてあげられなくて本当にごめん』と謝られました。けど、いきなり出入り禁止にするのは難しいらしく、次に来店した際、防犯カメラからバッチリ映る席に案内するように指示されました。その席ならもしセクハラされても映像という相手が言い逃れできない決定的証拠が押さえられるからとのことでした
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店から追い出すことには成功したが…
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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