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「警察官になりすまし被害者宅へ…」闇バイトで逮捕された27歳男性の告白

SNSやインターネット掲示板などで、短時間で高収入が得られるなどと甘い言葉で勧誘してくる「闇バイト」。誘い文句が巧妙化するなか、10~20代が気づかずに応募し、犯罪に手を染めている。そんななか、罪に問われた人や依存症者などの回復やサポートをおこなう一般財団法人ワンネス財団が検挙・逮捕された人たちの受け入れをはじめた。 本記事では闇バイトのリアルに迫るため、ワンネス財団の回復施設に入所し、社会復帰を目指すAさん(男性・27歳)。そして、警視庁の人身安全・少年課に、検挙した被疑者が受け子などとなった経緯、闇バイトの募集の傾向について話を聞いた。
ワンネス財団

ワンネス財団が運営する沖縄の回復施設

3件の受け出し子を実行後、志願者の面接も  Aさん(男性・27歳)のケース

現金・カードなどを受け取る“受け子”やATMからお金を引き出す“出し子”などの闇バイトにかかわってきたというAさん。2021年の東京オリンピックに外国人向けの大麻栽培計画に誘われ、資金調達中の同年3月に捕まっている。 「両親は共働きで家を空けることが多く、歳の離れた兄が面倒をみてくれました。いつも甘やかしてくれる、やさしくて真面目な兄。いま考えると、そんな状況に甘えていたと思います。16~17歳になると実家を飛び出し、一人暮らしをはじめました」 生活費を稼ぐためにスカウトの仕事を開始すると、女性に夜の仕事を紹介していたほか、闇金業者として活動していた時期もある。稼いだお金は、競艇に消え、1回につき10万~30万円ものお金を賭けるのが日常だったという。

住む場所と収入を同時に失う

「ギャンブル依存症みたいになって、自分では止められませんでした。そんなとき、スカウトとして働いていた風俗店の先輩に特殊詐欺のリクルーターの仕事を紹介してもらい、はじめた感じです」 さらにスタッフとして働いていた“夜の店”がコロナ禍で倒産。寮に入っていたAさんは、住む場所と収入を同時に失うこととなり、お店の先輩に「仕事を紹介してほしい」と相談。受け出し子(受け子と出し子)の仕事を紹介してもらい、3件分を実行している。 「いろいろな人に片っ端から電話をかける“掛け子”が上からの指示を受け、ケースによって違う内容で騙します。掛け子が話した内容については、自分たち受け子と出し子にはわかりません。キャッシュカードのパスワードを聞き出す役割やタイミングもケースによって違います。自分ら受け子と出し子は、上から支持されるまま騙した家に訪問。警察官になりすまし、『最近は、デジタルの警察手帳を持っているんです』とウソの説明をし、指示役が作ったデジタルの警察手帳を見せて、『キャッシュカードを受け取りに来ました』と、キャッシュカードを受け取ります」 キャッシュカードは、目の前でICチップがないところをまっぷたつにハサミで切るなどして“完全に使えない状態”だと嘘をつき、「証拠品として裁判所に持って行きます」と伝えて立ち去る。この一連の流れ、時間にすると5分ほど
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公衆トイレでキャッシュカードを修繕
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