更新日:2024年01月24日 20:17
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「警察官になりすまし被害者宅へ…」闇バイトで逮捕された27歳男性の告白

公衆トイレでキャッシュカードを修繕

闇バイト

写真はイメージです

「キャッシュカードは、セロハンテープでくっつければ使えます。公衆トイレなどでくっつけて、ATMでお金を引き出していました。報酬は手に入れた金額の5~10%。1回でだいたい100万円を引き出すので、5万~10万円が自分の取り分でした。引き出したお金は指定された場所に置き、中継役に取りに来てもらう。現金は指定された場所に置くので、中継役やそれ以外の人との接触はありません」 受け渡しの方法として、名義ではない口座へ振り込みをすることもあったという。こうしてまとまったお金を稼いだAさんはその後、闇バイトのリクルーターの仕事にも手を延ばす。主にSNS経由で闇バイトに応募してくる人たちの面接だとか。 「不安を抱えている人に『警察に捕まったらどうしますか?』と聞かれることもあります。そんなときは、『雇用している弁護士がいるので、すぐそっちに向かわせます。心配しないでください。起訴や逮捕は絶対ない』と、ウソの説明をしていました」 闇バイトに応募するときには、「1回だけでやめよう」「期間を決めてやる」と考えている人も多いようだが、「そういうお金は貯まりにくいし、やったら絶対に抜けられません」と、Aさん。

詐欺を防ぐには「焦らないこと」

「顔写真付きの身分証明書を送ってもらい、住所や親の名前なども聞き出すので、途中でやめようとしても脅されます。刑務所内で『抜けたい』と言ったら、自宅玄関の前にガソリンを撒かれたという話も耳にしました。抜けようと思えば抜けられるかもしれませんが、そういった嫌がらせもあるので、ほとんどの人が“抜けない(抜けられない)”です」 最後にAさんに詐欺にダマされない対策を聞くと、「焦らないこと」だと即答。そして、「切羽詰まっている人は、何を話しても信じてくれます。ダマす側からは“扱いやすい人”になってしまう」と続けた。 「口座が乗っ取られていますと言うと、やっぱり焦ってしまう。焦ると、普通なら考えられるようなことが考えられなくなって、ダマされてしまう。こちらがアクションを起こしてもあまり動じないと、すぐあきらめるので、心の中では焦っていても声や表情に出さず、冷静になることが大切です」
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「アパレルで働く」目標ができた
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フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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