「お母さんは低学歴だから」と見下し始めた小5息子をどうする? 悩む親に笑い飯・哲夫がズバリ回答/がんばらない教育
芸人として活躍しながら、小・中学生向けの補修塾を経営する笑い飯の哲夫。子どもの教育に悩む親たちからの相談に答えていく。(著書『がんばらない教育』より。初公開2023年5月17日の再配信)
相談者◉42歳男性・自営業(妻、息子10歳)
春から小5になる息子が、高卒の妻のことを「お母さんは低学歴だから。高卒だから」と見下す発言をしだして困っています。私の母が妻の学歴をよく思っておらず、妻のいないところで悪く言うのを息子が耳にしたせいだと思います(ちなみに私は一応大卒ですが、そんなにレベルの高い大学ではありません)。
母には、そもそも人を学歴で判断するのはおかしいし、子どもの教育にもよくないと注意しているのですが、私がいないときの発言まではどうしようもありません。
息子には、将来の選択肢を増やすためにも大学には進学してほしいのですが、妻への態度を注意しながら大学進学を希望するのは矛盾している気もして、どうしたらいいかわからなくなっています。
とりあえず息子さんはしばきの刑ですね。思春期に親を蔑むのはよくある通過点だとは思いますが、それに対しての躾は絶対に必要です。より良い大人に成長させてあげるために、お父さんはしばいてあげなければなりません。
以前この連載で「しばく」は使い勝手のいい関西弁だと案内させていただきました。「茶しばく」などのように使います。今回の冒頭では、口による徹底的な制裁の意味でしばくを使っています。
すみません、不悪口の戒めを怠っておりました。
仏教に三業というものがあって、これは身、口、意の三つを表しています。いつもこれらを綺麗にしておきましょうという教えがあるわけです。また、十善戒という十の戒めがあって、不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不綺語、不悪口、不両舌、不慳貪、不瞋恚、不邪見となっています。
簡単に説明しますと、殺さない、盗まない、不倫しない、嘘をつかない、飾った言葉を使わない、乱暴なことを言わない、二枚舌を使わない、貪欲にならない、ブチ切れない、ものの見方を間違わない、となります。
これらを先ほどの身、口、意に分類しますと、身に対する戒めは、不殺生、不偸盗、不邪淫、口に対する戒めは、不妄語、不綺語、不悪口、不両舌、意に対する戒めは、不慳貪、不瞋恚、不邪見となります。
口に対する戒めが、他のものより一つ多くなっていますね。それほど、口は綺麗にしておかなければならないということです。「口は災いの元」といいますよね。まさに息子さんは、発言によって災いを招いています。
息子が高卒の妻のことを見下すような発言をします
哲夫のアンサー
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’74年、奈良県生まれ。県下随一の進学校・県立奈良高校から関西学院大学文学部哲学科に進学。卒業後の’00年に西田幸治と笑い飯を結成し、’10年、M-1グランプリ優勝を果たす。『がんばらない教育』『えてこでも分かる笑い飯・哲夫訳 般若心経』ほか著書多数
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