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「浮気しやがって」「ぶっ殺してやる!」DV妻に何度も殺されかけた40代男性に起きた“悲劇”

出産後に離婚するという合意

 そんな中でも子供が欲しかったという中村氏は、高額な不妊治療を数年間続け、アメリカでしかできない1回180万円の遺伝子検査も数回ほど受けた。その後、妻は妊娠した。しかし、里帰り出産するために義実家に戻った時でも妻の暴言・暴力が止むことはなかった。 「『こんな子どもなんかいらない! ぶっ殺してやる!』と叫ぶ妻をなだめましたが、妻の家族は知らぬ存ぜぬで、関わろうとしなかったです。妻の家庭にも問題があったと思います。それぞれが個室で過ごし、食事のときだけ集まるのですが、誰も口をきかない異様な雰囲気でした。妻の弟は重度の統合失調症を患っており、父は偏った思想を持った人でした」  以前、同サイトで取材した日本家族再生センターの代表である味沢道明氏は、「成育期の心の傷がDVにつながる」と話していた。  耐えかねた中村氏は、出産後に離婚するという合意を妻とする。そして、妻は4000グラムの元気な女の子を出産。「由紀(仮名)」と名付けたその子を、中村さんはとても喜びかわいがった。由紀ちゃんは人が変わったように暴れ・暴言を吐く妻を怖がり、父べったりの子になった。

我が子にも及んだ虐待

DV被害者

子ども部屋に積まれた妻のブランド品

 出産後に離婚すると決めていた中村氏だったが、なかなか実行できないまま時が過ぎていった。しかし、その間、妻は中村氏の目を盗んでまだ幼い由紀ちゃんを突き飛ばす、45度の熱湯をかけるなどの虐待をしていたのだ。また男性を家に連れ込んでいることも分かる。 「妻は自分の部屋のクローゼットに入りきらないブランド品を、子ども部屋の天井まで積み上げていました。その部屋の中に娘を閉じ込めて、浮気をしていたんです。由紀は、スッポンポンのママが男の人に襲われていると思ったそうです。男と母から突き飛ばされ、それ以来、玄関の物音に異様におびえるようになりました」 「パパー! 変なおじさんがきた!!」と体を硬直させて怯える由紀ちゃんを、中村氏は「大丈夫だよ」と必死になだめたという。
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ついに起きた妻からの殺人未遂事件
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立教大学卒経済学部経営学科卒。「あいである広場」の編集長兼ライターとして、主に介護・障害福祉・医療・少数民族など、社会的マイノリティの当事者・支援者の取材記事を執筆。現在、介護・福祉メディアで連載や集英社オンラインに寄稿している。X(旧ツイッター):@Thepowerofdive1

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