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「貯蓄ゼロ、退職金も全額投入」“真面目な公務員”だった66歳独身男性がハマったものとは…

 人にはさまざまな「生き方」があります。そこには、ルールもなければ制限もありません。充実した人生かどうかは、本人の価値観によって左右されます。ただ、どのような人生を歩むにしても「節度」は大切ではないでしょうか。  今回の取材では、妥協することなく自分の人生を突き進んだ、ある男性のエピソードです。
真面目が取り柄の公務員

※画像はイメージです。以下同

真面目が取り柄の公務員

 某市役所の総務課に勤めていた五十嵐さん(仮名・66歳)。長年勤務していた職場を1年前に定年退職したそうです。人望も厚く、退職するまで無遅刻無欠勤を貫き、お酒もたばこも好まず、真面目が取りえだったといいます。 「定年まではあっという間でしたね。何度か婚活にも力を入れてみましたが、結婚には至らず独身のまま退職することになりました。職場を去ることには少し寂しさを覚えましたが、これからは趣味に没頭できるのでわくわくします」  五十嵐さんの趣味はズバリ”推し活”です。まだ”推し活”という言葉がこの世に浸透していない頃からアイドルのファンを続けていたそうです。

収入はすべて推し活に

 趣味への投資は半端なく、特に地下アイドルへ照準を合わせ始めた頃からは、ライブはもちろんのこと、CDやグッズの購入などへ相当な費用を費やしていたそうです。 「住まいは親から引き継いだ一軒家ですし、車も持たず、服装や食事にもこだわらないので、かなりの費用を推し活に回せます。だから、いつも私はVIP待遇で、他のファンには手に入らないようなグッズや、チェキなどもたくさん持っていました」  年間数百万円の金額をアイドルたちに費やしている五十嵐さんですが、たとえリターンが少なかったとしても全く後悔はしていないそうです。 「よく同僚に『五十嵐は推し活でマンションが2軒くらい買えたよな』なんていう冗談を言われますが、後悔はしていません。自分自身が納得して応援しているので、むしろ満足感の方が強いんです」
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推しが結婚しわれに返る
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愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営

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