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42歳広告マンが“全身に刺青を入れ続ける”理由。創価学会の父とは絶縁状態、「母の誕生日に送った花も送り返されて…」

 長い髪の毛に、首全体を覆う刺青。流し目が色気を感じさせる。キラキラけいちゃん(@kybeautychannel)、42歳の男性という素性に驚く。現在、広告業界に勤務しているという彼はなぜ、刺青を全身に施すのか。その生涯に迫る。
キラキラけいちゃん

キラキラけいちゃん

40歳を目前にしてタトゥーを入れた

――首の刺青にまず目が行きます。 けいちゃん:最も直近に入れた、お気に入りのタトゥーです(笑)。いつもお願いしてるSKIN EVOLUTION(栃木県)の女性彫師・KONOMIさんは、身体をいかに魅力的に綺麗に見せるかまでを考えてくれる素敵なタトゥーアーティストです。このタトゥーも、首が長く見えて綺麗にフェイスラインが出るようデザインしてもらいました。 ――刺青歴が長そうですね。 けいちゃん:いや、2022年1月に初めて入れました。当時、恋人と同棲していたのですが、体重が100kg近くありました。ちょうどその折、恋人が入院してしまって……。元気になって帰ってきたら、少しかっこいい自分で会いたいと思ったんです。それでダイエットをして、標準体重になって、それをクリアしたら整形をして……という目標達成の先に、憧れだったタトゥーがありました。 ――もともと刺青に対する憧れがあったんですね。 けいちゃん:ありました。でも若いときは、「温泉にも行けなくなるなぁ」とか「もし子どもができたらタトゥーがネックになるかなぁ」と考えて、踏み出せなかったんです。でも40歳を目前にして、自分の人生の方向性も決まってきたし、入れる決心がつきました。タトゥーは私にとって、美意識なんですよね。

美意識が高かった母に影響を受ける

キラキラけいちゃん

ダイエット前の一枚。まるで別人である

――美に対する渇望の原体験は、どのようなものですか。 けいちゃん:母でしょうね。母は私を「美男子に育てたい」と思っていたようです。たとえば思春期になると、にきびができた際も、高級な化粧品を揃えてくれたり、「泥パック、やってみる?」と誘ってくれるなど、生活のなかに美容を意識させてくれた存在です。洋服もしばしば一緒に買いに行って、当時流行していた高価な商品も似合うと思えば買ってくれました。今思うと母はオアシスのような人でした。
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厳格な父から“決められたレール”を強いられるも…
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ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

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