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「ラブホで出演作品が流れて焦った」現役男優が振り返る“一般女性”と交際する難しさ

男優が一番下の“女尊男卑”業界

――仕事をやっていて「良かった」と思えるときはどんなときですか? 上條:人の優しさに触れたときですね。アダルトビデオ業界は“女尊男卑”で有名な業界です(笑)。女優さんの意向は絶対で、偉い順に「女優さん>監督さん>技術さん>男優」となっています。  AV男優は“勃ち待ち”と言って勃起をするまでに時間がかかったりすると撮影に影響があるので、なるべくそういうことのないように気をつけるのですが、体調や精神状態によっては必ずしもうまくいきません。私が絡んだある女優さんは、そんな様子を気遣って、「撮影のときにクルーが多いと私がいい演技ができないので、必要最小限の人数で撮影してください」と言ってくれました。気遣いのある女優さんとのお仕事はいつもに増してやりがいを感じますよね。  他にも、チャーミングな女優さんがいて、「セリフの掛け合いがわからないんです」と言うんです。だからプレイ中に私が耳元で次のセリフを言ったりして(笑)。そういう小さな助け合いも面白いですね。

付き合った女性が放ったキツい一言

――プライベートで一般の女性と交際することもあると思いますが、職業が原因で諍いが起きたりはしませんか。 上條:あります。私はあとから揉めるのが嫌なので、必ず交際前に自分の仕事を明かすようにしていますが、一度は了承してもらっても、残念ながら途中から揉める経験はしましたね。  具体的には「やっぱりAV男優を辞めて掛け持ちでアルバイトしたらいいじゃないか」と迫ってきたり、どこからか私の出演作品を視聴して「楽しそうにプレイしてましたね」と当てつけのように言われたり……なかなか仕事であることを根本から尊重してくれる女性は少ないかもしれません。もちろん、心情的には理解できますが。  こちらも悪いことをしているわけじゃないのに、言い訳を考えてしまうんですよね。「後輩の男優さんが急遽来られなくなってさぁ」とか「引きの絵のときは俺だけど、カメラが寄ったときは他の男優さんがプレイしているんだ」とか(笑)。  一番焦ったのは、プライベートでラブホテルに行った際、自分の出演作品が流れたことですね。瞬時にコンセントから引き抜きました(笑)。
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長くやり続けるために必要なのは…
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ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

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