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公務員ランナー川内選手「ペースメーカーなのに爆走」 ラスト2kmは世界記録並み!?

川内優輝選手

抱負を語る川内選手。会見は勤務先の「休み時間」のわずかな間を縫って行われた

 公務員ランナーの川内優輝選手(25)=埼玉県庁=が、オーストラリアで7月1日に開催される「ゴールドコーストマラソン」に招待選手として出場が決まり、勤務先の春日部高校で意気込みを語った。

 2月に行われた東京マラソンで14位と惨敗したショックは感じさせない元気な姿。惨敗を受け、丸刈りにした髪もすっかり伸び、「オーストラリアでは、アフリカ勢が優勢なので、日本人の自分がマラソンの王座を奪還したい」と日焼けした顔で語った。

「12月の福岡国際マラソンで2時間7分台を出すために、ハードなトレーニングをしている最中」と言う川内は7月のゴールドコーストマラソンまでにハーフを含め国内外で6大会に出場予定。東京マラソン後、ロンドン五輪代表に決定した藤原新選手のパートナーとして練習も積み、「キロ3分を切る練習を積んだ」とスピードへのこだわりも見せた。

 そんなスピードにこだわる川内選手だが、こんなエピソードも……。

 4月15日に行われた「かすみがうらマラソン」に弟(=鴻輝/高崎経済大2年)のペースメーカーを兼ねて出場した川内選手、なんと弟を置いて、2時間22分38秒の記録で優勝を飾ってしまったのだ。

 弟に12月の福岡国際の参加A標準記録(2時間27分以内)を突破させるため、1キロ3分25秒ペースの2時間25分を設定。アシスト役に徹したはずが、弟は23キロ付近で振り落とされ、その後、川内選手は前を走る米国人選手を追ったという。25キロまでの5キロラップは17分10秒台だったが、以降は16分48秒、16分48秒、16分10秒とペースアップ。走り終えると、「気持ちよかった」と言い、弟を忘れたような清々しい笑顔を見せたという。

 なお、その弟は2時間28分36秒の8位で、目標の「2時間27分以内」には届かなかった……。

 しかも、記録を見るとさらに意外な事実が判明した。

茨城陸協のHPに掲載されているスプリットタイムを見ると「40km=2.16.29」
とある。ゴールタイムの2時間22分38秒から40キロ地点のスプリットタイム
を引き算すると、「ラスト2.195キロは6分09秒」という計算になる。

「2.195キロ=6分09秒」は、1キロ換算2分48秒11、5キロ換算14分00秒55で、川内選手の5000メートルのベストタイム、13分59秒38並みのスピードなのだ!

 もしも川内選手の「ラスト2.195キロ6分09秒」が本当ならば「世界歴代2位」に相当する”超高速フィニッシュ”となる。これまでに判明している「ラスト2.195キロ世界最高記録」は「6分05秒」。G・ムタイ(ケニア)が’09年にエイントホーベン(オランダ)で、2時間07分01秒で走った時のものだ。

 歴代2位を見ても、「6分10秒」。R・ダ・コスタ(’98年ベルリン/2時間06分05秒)とP・マカウ(’10年ロッテルダム/2時間04分48秒)なのだ。

 ペースメーカーのつもりが持ち前の負けん気に火がついて、爆発的なスピードを出してしまった川内選手。これが本当なら、年末の福岡国際マラソン、また自身が目標として掲げるモスクワ世界陸上代表にも大きく近づいたのではないか。

茨城陸協HPに掲載されている川内のスプリットは下記の通り。

5km  17.15 / 17.15.
10km  34.31 / 17.16.
15km  51.49 / 17.18.
20km 1.09.06 / 17.17.
HALF 1.12.52
25km 1.26.16 / 17.10.
30km 1.43.04 / 16.48.
35km 1.59.52 / 16.48.
40km 2.16.29 / 16.37.
GOAL 2.22.38 /  6.09.

取材・文/NANO編集部
情報提供/野口純正(国際陸上競技統計者協会会員、陸上競技ジャーナリスト)
協力/ゴールドコーストマラソン日本事務局

●公務員ランナー川内優輝選手が、埼玉県とクイーンズランド州の友好の架け橋として、ゴールドコーストマラソンに参加することとなりました。
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